感染症エクスプレス@厚労省
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メールマガジンのバックナンバーです。

2024-11-22

感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン 
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃ 
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                       ┃@┃厚┃労┃省┃ 
                        ┗━┻━┻━┻━┛ Vol.526(2024年11月22日) 

■ヘッドライン■□■□■□■
【トピックス】
◆12月1日世界エイズデーのレッドリボンライブ開催
◆AMR強化月間として映画「はたらく細胞」とのタイアップ
◆「新型コロナ感染症 診療の手引き 別冊 罹患後症状」に解説動画を掲載
◆へニパウイルス感染症の診療指針を公表
◆日本医療研究開発機構(AMED)、感染症領域についての公募を実施
【新型コロナウイルスについて】
【インフルエンザについて】
【風しんの追加的対策】
【お役立ちリンク集】
【SNSにおける情報発信】
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 トピックス
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◆世界エイズデーに向けた普及啓発イベントを実施
厚生労働省は、12月1日の世界エイズデーに向け、公益財団法人エイズ予防財団等の関係団体の協力を得て、普及啓発イベントを実施します。
また、地方公共団体においても、関係機関等と連携し、エイズに関する正しい知識の啓発活動を展開します。
各医療機関におかれましては、HIV/エイズの予防啓発及び検査に関する情報提供など、HIV感染の早期発見・早期治療に向け、引き続きご協力をお願いします。

※世界エイズデーとは
世界保健機関(WHO)は、1988年に世界的レベルでのエイズまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を図ることを目的として、12月1日を“World AIDS Day”(世界エイズデー)と定め、エイズに関する啓発活動等の実施を提唱
RED RIBBON LIVE公式サイト  http://redribbonlive.net/
世界エイズデー特設ページ  https://api-net.jfap.or.jp/edification/aids/special2024.html
エイズ予防情報ネット https://api-net.jfap.or.jp/

◆11月「薬剤耐性対策推進月間」のさまざまな取り組みを紹介中
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000120172.html
AMR臨床リファレンスセンター × マンガ「はたらく細胞」
https://amr.ncgm.go.jp/information/campaign2024.html
厚生労働省 × 映画「はたらく細胞」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/photo_report_01index.html
月刊厚生労働11月号 特集『たかが「かぜ」、されど「かぜ」にこそ要る知識」
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001330637.pdf

◆「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 別冊 罹患後症状のマネジメント」に解説動画を公開
1章 罹患後症状  https://www.youtube.com/watch?v=owYsieRY0TY
2章 罹患後症状を訴える患者へのアプローチ     https://www.youtube.com/watch?v=Y7We9R7ihc0

◆へニパウイルス感染症の診療指針を公表
「日本国内における重点感染症の治療・予防体制の整備に資する研究」(令和5年度新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業)において、ヘニパウイルス感染症診療指針が作成されました。
へニパウイルス感染症https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/henipavirus.html
診療指針 https://dcc.ncgm.go.jp/prevention/topic/topic15/topic14_NiV_HeV.pdf

◆日本医療研究開発機構(AMED)が、感染症領域についての公募を実施中です。
令和7年度「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業」
公募締切:令和6年12月10日(火) 正午【厳守】
詳細:以下のURL参照ください。
https://www.amed.go.jp/koubo/11/02/1102B_00102.html

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新型コロナウイルスについて
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2024年第46週(11/11〜11/17)における定点当たり報告数は、1.90(報告数9,406人)でした。 
◆報道発表資料について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00461.html

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インフルエンザについて
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2024年第46週(11/11〜11/17)における定点当たり報告数は、1.88(報告数9,309人)でした。 
◆報道発表資料について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou01/houdou_00018.html

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 風しんの追加的対策
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◆風しんの追加的対策へのご協力のお願い
2018年は、第52週(12月24日〜12月30日)までに2,941例の届出があり、そのうち、2,881例は7月23日以降の報告でした。(確定値)
2019年は、第52週(12月23日〜12月29日)までに2,298例の報告があります。患者の多くは、昨年同様30〜50代の男性で、都市圏を中心に報告されています。(確定値)
2020年は、第53週(12月28日〜翌年1月3日)までに101例の報告があり、患者の約7割は男性でした。(確定値)
2021年は、第52週(12月27日〜翌年1月2日)までに12例の報告があります。(確定値)
2022年は、第52週(12月26日〜翌年1月1日)までに15例の報告があります。(確定値)
2023年は、第52週(12月25日〜12月31日)までに12例が報告されています。
2024年は、第45週(11月4日〜11月10日)までに5例が報告されています。
<風疹 発生動向調査> 2024年第45週(24/11/13現在)
https://www.niid.go.jp/niid//images/idsc/disease/rubella/2024pdf/rube24-45.pdf

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 お役立ちリンク集
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◆IDWR 2024年第45週(第45号)(2024年11月22日)
<第45週>マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は2週連続で減少した。過去5年間の同時期の平均と比較してかなり多い/その他最新動向
<IDWR 感染症発生動向調査週報>
https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2024.html.html

◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報(2024年11月15日掲載)
中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスのヒト感染例がサウジアラビア王国で報告されたました
https://www.forth.go.jp/topics/2024/20241115_00001.html

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 SNSにおける情報発信
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厚生労働省公式アカウント<X(旧Twitter)、Facebook>において、新型コロナウイルスをはじめ、感染症に関するSNSを発信しています。ぜひご登録ください。
X(旧Twitter):https://twitter.com/MHLWitter
Facebook:https://m.facebook.com/Mhlw.Japan

◆インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数の推移(46週) 
2024年11月22日(金)
https://x.com/MHLWitter/status/1859839496709435473

◆新型コロナ診療の手引き、罹患後症状の解説動画を公開
2024年11月20日(水)
https://x.com/MHLWitter/status/1859039259619197266

◆インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数の推移(45週) 
2024年11月15日(金)
https://x.com/MHLWitter/status/1857302718186156061

◆11/29開催 世界エイズデーイベント参加者募集
2024年11月12日(火)
https://x.com/MHLWitter/status/1856215448800624696
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 IDESコラム
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◆vol.82「時間・空間・社会を軸に感染症を考える」
IDES10期生の目時史衣(めとき ふみえ)です。2024年4月よりIDESに所属し、国内研修をしています。
IDESになる前は、消化器外科・救急の分野で臨床医をしていました。今まで災害での健康危機には取り組んできましたが、感染症での健康危機は私にとって新しい分野であり、刺激的な日々を送っています。このコラムは、ハロウィンが終わり、クリスマスのイルミネーションが目立つようになった時期に書いています。地方に足を運べば稲刈りを終えた田んぼに霜が降りるようになっており、IDESになってから月日が経っていることに気づかされます。
大枠では、臨床でも公衆衛生分野でも、何らかの問題をみつけて解決するプロセスになりますが、新しい分野では、従来の思考回路ではピンとこないことが多々あります。その理由を、問題を分類しながら少し考えてみました。
最初に、時間を軸にして問題を分類してみます。1分1秒が大切になる状況は手術中や救命救急センターでの診療中で扱われます。一方、AMR(Antimicrobial Resistance:薬剤耐性)は、現時点だけをみるのでなく未来を見据えた対策をしており(対策がない場合、2050年にはAMRによる年間死亡者数が1000万人となり、がんの死亡者数を超えると言われています)、その対策自体も2016-2020アクションプラン、2023-2027アクションプランというように年単位の対策が行われています。
次に、空間を軸にして問題を分類します。基本的に病院では医療圏をもとにカバーしているエリアが示されると思います。また、一臨床医では、患者一人ひとりを診ることになり、そもそも空間という認識を持たないこともあると思います。一方、感染症における公衆衛生では普段の自分の生活圏を越えた空間の認識が必要です。ある地域・国ではよくある感染症でも、別の地域・国では未知の感染症であるため、同じ疾患でもリスクが異なり、また、それにより、対応を変える必要があります。例えば、世界には麻疹患者が相当数いる国もありますが、日本は2015年に世界保健機関西太平洋地域事務局より排除状態にあることが認定されているため、1例でも麻疹の報告があると対応が必要になります。
社会を、最小単位を個人、そして最大単位を全人類と考えると、それも感染症を考える上で重要な軸になると考えます。臨床では個人を単位とした問題を扱いますが、公衆衛生では全人類を対象にする場合もあります。そして、個人と全人類との間に、特定の集団が存在すると考えます。大きくは年齢や人種、性別、また、職業や既往、さらに嗜好などでも分類されます。一部の集団の人が罹患しやすい感染症もあるため、それぞれの集団をより理解した取り組みが必要になります。また、一部の集団の人が罹患しやすいと思われていた感染症が、その集団以外に拡がることもあり、その都度、疾患と「社会の単位の軸」の関係性を意識して対応することが重要です。
個人的には、時間・空間・社会を軸として問題を分類すると、扱う問題が世の中のどこで重要視されているのか客観視できるため、各問題の輪郭が見えてくるような気がしています。さらに、問題の大きさ(起こった場合のインパクト)や歴史・文化などの背景の深みを追加したり、各問題を軸のどの位置より眺めるかを変えたりすることで、問題の輪郭がはっきりしてくるのではないかと考えています。一つの問題を日本から世界に向けた視点で見れば大きな問題と捉えられることも、日本国内に向けた視点で見れば小さな問題に捉えられることもあるように、視点の方向を変えることで、重要度が異なることがあるからです。
今回は、感染症における公衆衛生に新しく取り組んだ際の思考について、個人的に分析してお伝えさせていただきました。街を歩く人々の日常を、健康危機から守るためにも、今後もIDESプログラムで学びを深め、俯瞰した問題抽出・解決のアプローチを身につけていきたいと思います。

参考文献)
厚生労働省におけるAMRの取組
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000189799.pdf
薬剤耐性(AMR)対策について/厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000120172.html
医療圏、基準病床数、指標について/厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000946893.pdf
麻しんについて/厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/measles/index.html#:~:text=%E5%B9%B3%E6%88%9027%E5%B9%B43%E6%9C%88,%E7%8A%B6%E6%B3%81%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

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