感染症エクスプレス@厚労省
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メールマガジンのバックナンバーです。

2024-02-09

感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃>>>>>>>>>>>>>>
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   >>>>>>>>>┃@┃厚┃労┃省┃Vol.505(2024年2月9日)
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■ヘッドライン■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

【トピックス】
 ◆急性呼吸器感染症が流行しています 
 ◆劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)の菌株の解析について 
 ◆IDESコラムvol.76 カンジダ・アウリス(Candida auris)感染症について
 ◆【事後配信中!】シンポジウム「新たな感染症危機にいかに備えるか〜国民の生命・健康と生活・経済の両立を目指して〜」
  を開催しました

【新型コロナウイルスについて】
 ◆新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について

【風しんの追加的対策へのご協力をお願いします】
 ◆2025年3月31日までの3年間に限り、風しん抗体検査・予防接種を公費で受けられます
 ※風しん抗体検査・風しん第5期定期接種受託医療機関更新しました(2024年1月16日時点)

【感染症発生情報】
 ◆IDWR 2024年第4週(第4号)(2024年2月9日)
 ◆インフルエンザの発生状況を公表しました(2024年2月9日)
 ◆IASR Vo.45,No1(No.527)(2024年1月発行)
 ◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
 (2024年1月10日〜2024年1月18日掲載)
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 トピックス	
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 ◆急性呼吸器感染症が流行しています
   新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の定点当たり報告数は、昨年の夏季に増加したあとは比較的低い水準に
   ありましたが、直近は11週連続で増加傾向にあり、第5週(1月29日〜2月4日)は16.15でした
 (昨年夏季のピークは20.50:第35週)。
  また、インフルエンザの定点当たり報告数についても、直近は4週連続で増加傾向にあり、第5週は22.72でした
 (過去5年のピークは57.18:2019年第4週)。
   このほか、咽頭結膜熱及びA群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)の定点当たり報告数は依然として
  例年同時期より高い水準であることに注意が必要です。
  これらの感染症の感染拡大防止のため、マスクの適切な着用を含む咳エチケット、手洗い、換気、患者との接触を
  極力避けるなどの感染対策の実施や周知の徹底を今一度お願いします。
   また、医療機関・社会福祉施設等への病原体の持ち込みを防ぐために、関係機関においては、マスクの適切な着用等の
  関係者が個人で出来る予防策を徹底すると同時に、訪問者等については、症状が認められる場合の訪問を自粛してもらう等の
  工夫をお願いします。

 ・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況ついて 2024年第5週(1月29日〜2月4日)
  https://www.mhlw.go.jp/content/001206921.pdf
 ・感染症発生動向調査週報(IDWR)2024年第4週(第4号)
  https://www.niid.go.jp/niid/images/idsc/idwr/IDWR2024/idwr2024-04.pdf

 ◆劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)の菌株の解析について
   A群溶血性レンサ球菌のうち、2010年代より英国等で分離頻度が増加しているM1UK株は、猩紅熱や、
  劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)を含む侵襲性A群溶血性レンサ球菌感染症の増加への関与の可能性について
  報告されていますが、昨年、国内でM1UK株の集積を認めた地域があったことが報告されています。
   このため、厚生労働省は、自治体宛にSTSS患者の発生時に菌株の解析を行うことを検討いただくよう改めて依頼する
  事務連絡を発出しております。医療機関におかれては、既に採取した検体等からの分離株の分与を保健所から依頼された
  場合、御協力いただきますようお願いいたします。

 ・劇症型溶血性レンサ球菌感染症の分離株の解析について(依頼)
 (令和6年1月17日付厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部感染症対策課事務連絡)
  https://www.mhlw.go.jp/content/001192094.pdf

 ◆IDESコラムvol.76 カンジダ・アウリス(Candida auris)感染症について
   皆さまは、海外では多剤耐性カンジダ・アウリス(Candida auris)によるアウトブレイク事例が多数報告されているのを
  ご存じでしょうか。
   カンジダ・アウリスは、2009年に本邦より初めて報告されたカンジダ属病原菌種であり、現在は世界各国で感染症例の
  発生があります。
   本邦で報告されているのは主に抗真菌薬への感受性の高い非侵襲性のカンジダ・アウリスですが、インド・アフリカ・
  米国・欧州など多くの国では本邦とは異なる系統の多剤耐性株による侵襲性感染症となっています。
   カンジダ・アウリスは薬剤耐性(AMR)対策の観点から非常に重要な真菌種であり、複数国の分離株の薬剤感受性を調べた
  研究では93%がフルコナゾール耐性であり、35%がアムホテリシンB耐性、41%が2系統以上の抗真菌薬に耐性があり、
  臨床現場で使える全ての抗真菌薬に耐性を示す報告もありました(1)。
   カンジダ・アウリスは高い薬剤耐性に加えて、感染制御の困難さから、世界保健機関(WHO)は真菌優先病原体リストの
  1つとして位置づけています(2)。
   昨年、国内初となる海外株による真菌血症による死亡例が報告されており、今後国内での事例の発生に注意が必要です。
  カンジダ・アウリスによる感染症を疑った場合は、厚生労働省や国立感染症研究所等のホームページ等を活用しつつ、
  最寄りの保健所にご相談下さい。

  ・厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部感染症対策課
  「多剤耐性で重篤な感染症を引き起こす恐れのあるカンジダ・アウリス(Candida auris)について(情報提供及び依頼)」 ※
   https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001093562.pdf

  ・国立感染症研究所 国内でよくみられる侵襲性真菌症〜カンジダ症〜 ※
   https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-lab/476-fungi/9090-fungi-candidiasis.html

  ・国立国際医療研究センター国際感染症センター「カンジダ・アウリス(Candida auris)診療の手引き 第1.0版」 ※
   https://dcc-irs.ncgm.go.jp/document/manual/candida-auris_202312.pdf

  ※今後の知見の集積に応じて、内容の改訂が行われる場合がありますので、常に最新の情報を得るようにして下さい。

 参考文献
  1.Lockhart S.R., et al. Simultaneous Emergence of Multidrug-Resistant Candida auris on 3 Continents Confirmed by Whole-Genome Sequencing and Epidemiological Analyses. Clin Infect Dis, 2017 ;64(2):134-140.
  2.World Health Organization. WHO fungal priority pathogens list to guide research, development and public health action. https://www.who.int/publications/i/item/9789240060241 (Accessed on 22th January

 ◆【事後配信中!】シンポジウム「新たな感染症危機にいかに備えるか〜国民の生命・健康と生活・経済の両立を目指して〜」
  を開催しました

   令和6年1月12日(金)、内閣感染症危機管理統括庁主催シンポジウム「新たな感染症危機にいかに備えるか〜
  国民の生命・健康と生活・経済の両立を目指して〜」を、対面とオンライン・リアル配信のハイブリッド形式で
  開催しました。(開催場所:東京国際フォーラム)
   当日の様子については、統括庁YouTubeアカウント等にて事後配信を行っておりますので、ぜひご視聴ください。

  【詳細・ご視聴はこちらから】
   https://www.cas.go.jp/jp/caicm/article/topics/20240112.html

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 新型コロナウイルスについて
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 ◆新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について
  2024 年第5週(1月29日〜2月4 日)における定点当たり報告数は 16.15 (報告数79,605人)であった。
 <新型コロナウイルス感染症(COVID-19)発生動向調査 第5週(1月29日〜2月4 日)(’24/2/9現在)>
  https://www.mhlw.go.jp/content/001206921.pdf
 ◆新型コロナウイルス感染症の発生状況等について
  https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kokunainohasseijoukyou.html#h2_1

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 風しんの追加的対策へのご協力をお願いします	
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 ◆風しんの追加的対策へのご協力のお願い
  2018年は、第52週(12月24日〜12月30日)までに2,941例の届出があり、そのうち、2,881例は7月23日以降の報告でした。
  (確定値)
  2019年は、第52週(12月23日〜12月29日)までに2,298例の報告があります。患者の多くは、昨年同様30〜50代の男性で、
  都市圏を中心に報告されています。(確定値)
  2020年は、第53週(12月28日〜翌年1月3日)までに101例の報告があり、患者の約7割は男性でした。(確定値)
  2021年は、第52週(12月27日〜翌年1月2日)までに12例の報告があります。(確定値)
  2022年は、第52週(12月26日〜翌年1月1日)までに15例の報告があります。
  2023年は、第52週(12月25日〜12月31日)までに12例が報告されています。
  2024年は、第4週(1月22日〜1月28日)までに0例が報告されています。

 <風疹 発生動向調査> 2024年第4週(’24/1/31現在)>
  https://www.niid.go.jp/niid/images/idsc/disease/rubella/2024pdf/rube24-04.pdf

 ◆IDWR 2024年第4週(第4号)(2024年2月9日)
 <第4週>A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は3週連続で増加し、過去5年間の同時期の平均と比較して
  かなり多い/その他最新動向

 <IDWR 感染症発生動向調査週報>
  https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2024.html.html

 ◆IASR Vol.45,No1(No.527)(2024年1月発行)
  特集は「マイコプラズマ肺炎 2023年現在」です。
  関連情報として、「神奈川県衛生研究所における肺炎マイコプラズマの検査法および薬剤感受性試験について」などを
  取り上げています。

 <IASR(病原微生物検出情報 月報)>
  https://www.niid.go.jp/niid/ja/iasr.html

 ◆インフルエンザの発生状況を公表しました(2024年2月9日)
  2024年第5週(1月29日〜2月4日)のデータを公表しました。
  全国の定点医療機関当たり報告数は22.62となり、前週の19.20よりも増加しました。

 <インフルエンザに関する報道発表資料>
  https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou01/houdou.html

 ■海外の感染症発生状況
 ◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報(2024年1月10日〜2024年1月18日掲載)
  2024年1月18日 伝播型ワクチン由来ポリオウイルス2型(cVDPV2)−インドネシア共和国
  https://www.forth.go.jp/topics/2024/20240118_00001.html
  2024年1月10日 デング熱−世界の状況
  https://www.forth.go.jp/topics/2024/20240110_00001.html

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 SNSにおける情報発信
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 厚生労働省公式アカウント(X(旧Twitter)、Facebook)において、新型コロナウイルスをはじめ、
 感染症に関するSNSを発信しています。ぜひご登録ください。
  X(旧Twitter):https://twitter.com/MHLWitter
  Facebook:https://m.facebook.com/Mhlw.Japan

 <2024年2月9日(金)発信>
  #狂犬病 は半世紀以上国内発生していませんが、世界ではまだ多くの方が命を落とす危険な病気です。
  狂犬病予防対策として、犬の登録と毎年1回の狂犬病予防注射は飼い主の義務です。
  登録・予防注射についてご不明な点はお住まいの市町村窓口にお問い合わせください。

  https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/10.html

 <2024年2月9日(金)発信>
 【新型コロナ・インフルエンザの発生状況】
  1月15日〜1月21日の定点当たり報告数は、#新型コロナ は12.2で9週連続増加(昨夏のピーク20.5)、
  #インフルエンザ は17.7で2週連続増加(過去5年のピーク57.2)しました。
  寒い日が続きますが、今後も感染対策をお願いします。

 <2024年2月1日(木)発信>
 【#2月4日 の「風しんの日」に風しん対策啓発イベントが開催】 
  #風しん をなくすために活動している“風しんゼロ”プロジェクト実行委員会等と協力し、オンラインで開催します。
  #風しんの日(2(ふう)月4(しん)の日)に「健康経営の第一歩!会社で風しん抗体検査」と題して配信します。

 【ぜひご視聴ください!】 
  イベントでは風しんのリスクや企業においてどうサポートが可能か等をゲストとともに対話し、
  風しんを日本からなくすための取り組みを紹介します。

  ※2月4日から、下記URLでどなたでも無料でご視聴可能です。
  ■参加はこちらから
   http://www.youtube.co/@cider_pr

 【「#企業における風しん対策」ウェブサイトを更新しました!】 
  ぜひご活用いただき、今後も対象者へのクーポン券利用促進についてご協力ください。

  ■企業における風しん対策
   https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/index_kigyo.html

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 (編集:鍋島 清香)
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