感染症エクスプレス@厚労省
バックナンバー
メールマガジンのバックナンバーです。

2019-08-30

感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃>>>>>>>>>>>>>>
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   >>>>>>>>>┃@┃厚┃労┃省┃Vol.394(2019年8月30日)
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■ヘッドライン■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

【トピックス】
 ◆風しんの報告が続いています
 ◆コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が発生しています
 ◆手足口病が増加しています
 ◆感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラムの研修生の募集を8月23日から開始しました(9月30日締切)
 ◆厚生労働省広報誌『厚生労働』9月号で「長引く咳」を特集
 ◆動画【止めるぞ 風しん 〜おじさま世代の皆様へ〜】を公開中
 ◆新型インフルエンザ等に関するワークショップの開催のご案内

【感染症発生情報】
 ◆IDWR 2019年第33週(第33号)(2019年8月30日)
 ◆IASR  Vol.40, No.7 (No.473)(2019年7月)
 ◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
 (2019年8月16日〜2019年8月30日掲載)

【コラムコーナー】
 ◆IDESコラム vol.50 「歴史から学ぶワクチンの重要性」

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 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。 

 現在、風しんの報告が多く見られています。2018年は、12月30日までに2,917例の届出があり、そのうち、2,857例は7月23日以降の報告でした。2019年は、8月18日までに2,108例の報告があります。患者の多くは、昨年同様30〜50代の男性で、都市圏を中心に報告されています。

 詳細は本メールマガジンをご覧ください。
 
 引き続き『感染症エクスプレス@厚労省』をご活用ください。

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 トピックス
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◆風しんの報告が続いています
  2018年は、12月30日までに2,917例の届出があり、そのうち、2,857例は7月23日以降の報告でした。
 2019年は、8月18日までに2,108例の報告があります。患者の多くは、昨年同様30〜50代の男性で、都市圏を中心に報告されています。
 厚生労働省は、今般の風しんの発生状況を踏まえ、厚生科学審議会感染症部会及び予防接種基本方針部会での議論に基づき、これまで風しんの定期接種をうける機会がなかった1962年(昭和37年)4月2日から1979年(昭和54年)4月1日までの間に生まれた男性に対して、抗体検査を前置した上で、予防接種法に基づいた風しんの第5期の定期接種を行うこととなりました。
 対象となる男性は、2022年3月末までの間、市区町村により送付されるクーポン券を使用すれば、原則無料で抗体検査及び定期接種を受けられるようになります。2019年度は、1972年(昭和47)年4月2日〜1979年(昭和54)年4月1日生まれの男性に市区町村がクーポン券を送付します。2019年度にクーポン券が送付されない対象者も、市区町村に希望すればクーポン券を発行し、抗体検査を受けられます。なお、自治体により事業の開始時期や対応が異なるため、お住まいの市区町村にお問い合わせください。

 なお、より多くの対象男性に対して告知し、抗体を獲得していただくために、厚生労働省は、「劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>」とコラボレーションしたポスター及びリーフレットの作成や、SNSなどを通じた啓発活動を行っております。また、「ラグビー日本代表」を起用した啓発活動を行っております。
 その他、名刺サイズの案内用紙やクーポン使用上の注意、医療機関向けのクーポン券の使用可否お知らせポスターなどを啓発資料として用意しておりますので、ぜひご活用いただければと存じます。
 以下の風しんの追加的対策特設ページからもダウンロードできますので、是非普及啓発活動の資材としてお役立てください。

<風しんの追加的対策特設ページ>
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/index_00001.html
■□シティーハンター□■
<ポスター(A2サイズ)>
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/poster_cityh.pdf
<リーフレット(A4サイズ)>
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/leaf_cityh.pdf
■□ラグビー日本代表□■
<ポスター(A2サイズ)>
https://www.mhlw.go.jp/content/poster_rugbyj.pdf
<リーフレット(A4サイズ)>
https://www.mhlw.go.jp/content/leaf_rugbyj.pdf
<ポスターとリーフレットの画像使用について>
 風しんの啓発活動以外の用途では、ご使用をご遠慮申し上げます。また、ポスター・リーフレットの画像を加工・編集してのご使用も固くお断り申し上げます。

<クーポン券の使用可否のお知らせポスター>
https://www.mhlw.go.jp/content/000537268.pdf
<名刺サイズの案内用紙>
https://www.mhlw.go.jp/content/000537274.pdf
<クーポン券の使用上の注意>
https://www.mhlw.go.jp/content/000537276.pdf

 今回の追加的対策の円滑な実施にむけて、引き続き検討を進めてまいります。

<風しんについて>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/
<風疹 発生動向調査 2019年第33週(’19/8/21現在)> 
http://www.niid.go.jp/niid/images/idsc/disease/rubella/2019pdf/rube19-33.pdf

【リーフレット】
<体調不良の時はムリしないで>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/dl/poster15.pdf
<妊娠を希望する女性、妊婦とそのご家族へ>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/dl/poster14.pdf
<職場は風しん予防対策をしていますか>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/dl/poster13.pdf


◆コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が発生しています
 厚生労働省では、検疫や国内での対応強化のため注意喚起を行っています。エボラ出血熱の発生地域であるコンゴ民主共和国(北キブ州及びイツリ州)から帰国された方は、検疫官に申告するようにしてください。
 2018年8月1日(現地時間)、世界保健機関(WHO)及びコンゴ民主共和国(旧ザイール)保健省は、同国北東部の北キブ州において、エボラ出血熱が発生したことを発表しました。2019年8月26日までに、北キブ州・イツリ州・南キブ州の3州において、1,994名の死亡例を含む、2,983例の患者(確定2,878例、疑い105例)が報告されています。また、2018年8月8日から高リスク群に対してのワクチン接種が始まりました。
 2019年6月11日(現地時間)、WHO及びウガンダ共和国保健省は、同国西部のカセセ県において、エボラ出血熱患者が確認されたことを発表しました。同患者は、コンゴ民主共和国から帰国した家族内の発症例で、2019年6月12日までに2名の死亡例を含む、7例の患者(確定3例、疑い4例)が報告されています。このうち、生存者5名は、2019年6月13日にコンゴ民主共和国内の病院に移送されたため、ウガンダ国内の感染確定者はゼロとなっています。その後も、同国内での新たな感染症例や死亡は報告されていません。
 2019年7月14日(現地時間)、北キブ州の州都ゴマにおいて、エボラ出血熱患者が確認されました。2019年7月17日、今回のエボラ出血熱の流行に関する緊急委員会がWHOで開催され、「国際的に懸念される公衆衛生上の危機(PHEIC)」に該当するとの見解が示されています。
 2019年8月16日、コンゴ民主共和国の保健省及びWHOは、南キブ州でのエボラ出血熱の発生を確認したと発表しました。
 今回の発生地域では、2019年4月18日の武装勢力による病院襲撃により、WHO職員に死傷者が出るなど、反政府勢力による非人道的行為が行われており、以前より外務省から退避勧告が出されています。


◆手足口病が増加しています
 手足口病は、主にエンテロウイルスによる夏風邪の一つです。その名の通り手や足、口(口の中、唇)に小さな水疱ができる病気です。主に子どもの病気ですが、特に乳児では経口摂取できなくなった結果、脱水症に陥ることや、ときに髄膜炎を引き起こし、稀ですが脳炎や新生児での心筋炎など重症化することもあります。複数のウイルスの型のため何度もかかることがあり、また、抗菌薬は効きません。
 予防のために、感染者との濃厚な接触を避け、手洗い・うがいを徹底しましょう。
<国立感染症研究所 手足口病とは>
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ta/hfmd.html
<感染症法に基づく医師及び獣医師の届出について 〜手足口病〜>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-20.html


◆感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラムの研修生(6期生)の募集を8月23日から開始いたしました
 感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラムは、国内外で、感染症危機管理を実施するための能力を身に付けた専門家である感染症危機管理専門家(IDES: Infectious Disease Emergency Specialist)を養成するための厚生労働省のプログラムです。本プログラム研修生(6期生)の採用募集を開始しました。
 近年、国境を越えた往来の増加、都市の過密化、行動様式の多様化など、様々な要因により新型インフルエンザやエボラ出血熱、MERS、ジカウイルス感染症などの新興・再興感染症が出現し、人々の健康に対する世界的な脅威となっています。
 こうした、国際的に脅威となる感染症に対する危機管理には、感染症に関する臨床経験や疫学知識のみならず、行政マネジメント能力、国際的な調整能力等、総合的な知識と能力が求められます。同時に、国民の生命と健康を新興・再興感染症から守るためには、こうした知識と能力を有する人材を継続的に育成し、国内外で活躍していただくことが不可欠です。
 厚生労働省では、平成27年度から国際的に脅威となる感染症の危機管理対応で中心的な役割を担う将来のリーダーを育成するため、関係機関がネットワークをつくり、本プログラムを開設しました。平成30年度には、バングラデシュへ、地球規模感染症に対する警戒と対応ネットワーク(GOARN)チームの一員として本プログラムから1名派遣しました。
 応募期間は8月23日〜9月30日(当日消印有効)です。詳細は採用案内をご覧下さい。
 多くの医師の皆様の応募をお待ちしています。 
<感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラム>
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/ides/index.html
<「感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラム」採用案内>
http://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/saiyou/kikikanri/index.html


◆厚生労働省広報誌『厚生労働』9月号で「長引く咳」を特集
 咳が2週間以上長引く場合は、風邪ではなく、ほかの病気の可能性があります。
 『厚生労働』9月号(9月1日発行)では、「長引く咳」が症状として現れる病気を紹介。
 「おかしいな」と思ったら、医療機関にかかりましょう。
<『厚生労働』の購入はこちら>(富士山マガジンサービスへリンク)
http://fujisan.co.jp/pc/web-hlw


◆動画【止めるぞ 風しん 〜おじさま世代の皆様へ〜】を公開中
 YouTubeにて動画【止めるぞ 風しん 〜おじさま世代の皆様へ〜】を公開しております。風しんの患者が急増する中、40代、50代の皆さま、その他の皆さまも、すぐ検査に行っていただきたい思いを動画にし、公開いたしました。
 風しんはなぜ怖いの?クーポン券とは?どうやって使うの?など、わかりやすく動画にて説明しております。ぜひ皆様の視聴および周りの方への視聴のお勧めをお願いいたします。
<動画はこちら>(YouTubeへリンク)
https://www.youtube.com/watch?v=IUQZN1J4zI4


◆新型インフルエンザ等に関するワークショップの開催のご案内
 厚生労働省では、新型インフルエンザ対策について、保健所等の職員及び感染症指定医療機関等の医師・感染管理看護師を対象に新型インフルエンザ等に関するワークショップを毎年開催しております。本年は10/10(木)〜10/11(金)の日程で広島県の合人社ウェンディひと・まちプラザ(広島市まちづくり市民交流プラザ)にて開催することとなりました。
 参加対象は都道府県及び市町村の職員(1〜2名程度)と、同一自治体において感染症対策の中心となることが期待される臨床医・感染管理看護師(1名程度)の組み合わせで参加できる自治体です。
 お問い合わせは、健康局結核感染症課新型インフルエンザ対策推進室:flu-seminar@mhlw.go.jp まで。


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 感染症発生情報
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■国内の感染症発生状況

◆IDWR  2019年第33週(第33号)(2019年8月30日)
 <手足口病>手足口病の定点医療機関当たり報告数は3週連続で減少した。
 
<IDWR 感染症発生動向調査週報>
https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2019.html

◆IASR  Vol.40, No.8 (No.474)(2019年8月)
 特集は「風疹・先天性風疹症候群 2019年5月現在」です。
 関連情報として、風疹の定期接種制度の変遷についてなどを取り上げています。
 
<IASR(病原微生物検出情報 月報)2019年8月号>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/iasr.html


■海外の感染症発生状況

◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
 (2019年8月16日〜2019年8月30日掲載)

 2019年08月28日  エボラウイルス病−コンゴ民主共和国(更新36)
https://www.forth.go.jp/topics/201908281050.html
 2019年08月28日  エボラウイルス病−コンゴ民主共和国(更新31)
https://www.forth.go.jp/topics/201908281001.html
 2019年08月28日  エボラウイルス病−コンゴ民主共和国(更新35)
https://www.forth.go.jp/topics/201908280828.html
 2019年08月27日  エボラウイルス病−コンゴ民主共和国(更新34)
https://www.forth.go.jp/topics/20190827.html
 2019年08月26日  コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が発生しています
https://www.forth.go.jp/news/20190826.html
 2019年08月22日  デング熱の発生状況−西太平洋地域
https://www.forth.go.jp/topics/20190822.html 
 2019年08月19日 ミャンマーからの輸入例として報告されたチクングニア熱の増加に関する情報
https://www.forth.go.jp/topics/20190821.html


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 コラムコーナー
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◆IDESコラム vol.50 「歴史から学ぶワクチンの重要性」
  IDES養成プログラム5期生:水島 遼

 こんにちは。IDES5期生の水島です。少し時間が経ちましたが、私は5,6月の2ヶ月間、プログラムの一環として国立国際医療研究センターで研修をさせていただきました。そこでは海外渡航者に対して、ワクチン接種の業務をさせていただく機会がありました。
 ワクチンは基本的に値段が高く、複数種類打つと万札が簡単に飛んでいきます。大人でさえも渋る金額であり、学生などはなかなか手が出ないと思いますが、立地の関係(新宿)もあり、私の母校の後輩もちょくちょく来院していました。正直、「えらいな」と感心しながら診察していました。
 私が20歳の頃は、それらの学生と同様、海外旅行によく行きましたが、恥ずかしながら渡航用のワクチンは打っていませんでした。アフリカやインドなど特に感染症リスクの高い国には行きませんでしたが、それでも東南アジアの国々で、現地の川に入ったり、路上屋台のカットフルーツを食べたり、防蚊対策せず蚊に刺されたりなど、リスク的には結構高い行動をとっていました。
 免疫がしっかりしている現在の日本人であれば、特に若い人は感染症にはあまり罹患しません。しかし感染症とは一度罹患すれば、ものによっては命に関わる病です。20歳頃の私を含め、健康に生きている人は、一般に認識が甘い傾向にありますが、一度感染症を発症して生死の境をさまよっている患者を見ると、感染症とは本当に恐ろしいものだと実感します。

 その恐ろしさを伝える例え話として、そう大昔というわけでもない、江戸時代の麻しんの話をしたいと思います。麻しんは、江戸260年の歴史で13回流行したとされています。中でも、特に大きな流行があった文久二年(1862年)のものでは、「江戸洛中麻疹疫病死亡人調書」によると江戸だけで75,981人が亡くなったとされています。しかし、実際の死亡者はもっと多かったともされ、江戸の寺からの報告をまとめたものでは、麻しんで死亡した人の墓の数が239,862にも上ったとの記録もあります。
 当時の江戸の人口をざっと100万人と考えると、後者の記録なら江戸の人口の約1/4(25%)が、前者で考えても約1/13(7%強)が一回の麻しんの流行で亡くなったことになります。江戸ではなく日本全土の比較になりますが、太平洋戦争で亡くなられた日本人は、軍民あわせ3%程度(約300万人/1億人)ということですから、その惨状がわかるかと思います。また、死亡に加え合併症の眼病で失明した人も多かったそうです。太平洋戦争後までは、麻しんは失明の主要な原因の一つだったとのことです。
 そして同時期にはコレラが繰り返し世界流行を起こしており、日本も打撃を受けています。発病して三日以内に死ぬケースも多く、「三日コロリ」と恐れられ、麻しんとともに、膨大な数の人間を死に追いやりました(麻しんの死亡率が高かったのは、コレラの流行と重なったことも考えられています)。
 しかし、なにもこの時代が特殊なわけではなく、人類の歴史のほとんどはこのような感染症の恐怖が常に隣にあったのです。有史以来、感染症は人間を最も死に追いやった病といわれるように、本来とても恐ろしいものなのです。現在は子供の時のワクチンの定期接種や、高い衛生・医療水準、栄養バランスのとれた食生活などのおかげで感染症の脅威は日本では割合陰に隠れていますが、先人が経験した感染症への恐怖は忘れるべきではないと思います。
 このコラムでは麻しんに関しての話をしましたが、海外渡航先でかかる感染症は、発症すれば命に関わるものも少なくありません。渡航用ワクチンは、それらの疾患を未然に防ぐことができる、感染症の恐怖から生み出した人類の英知の結晶です。今回ワクチン接種業務をする機会をいただき、学生たちの行動を見て、過去の自分を反省しました。業務を通して改めてワクチンの存在に感謝するとともに、海外渡航する皆様にはしっかりと免疫をつけてから渡航されることを勧めるという思いを改めて確認しました。貴重な機会を下さった国立国際医療研究センターの皆様、どうもありがとうございました。
参考文献
・酒井シヅ(2008) 『病が語る日本史』 pp. 178-193, pp. 238-249 講談社学術文庫


●当コラムの見解は執筆者の個人的な意見であり、厚生労働省の見解を示すものではありません。
●IDES(Infectious Disease Emergency Specialist)は、厚生労働省で4年前の平成27年度からはじまったプログラムの中で養成される「感染症危機管理専門家」のことをいいます。

<感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラム>
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/ides/index.html

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 著作権法上認められた行為として、出所を明示することにより引用、転載、複製を行うことができます。

(編集:相原 瑶)
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