感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃>>>>>>>>>>>>>>
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>>>>>>>>>┃@┃厚┃労┃省┃Vol.374(2018年12月7日)
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【トピックス】
◆風しんの届出数が増えています
◆コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が発生しています
【感染症発生情報】
◆IDWR 2018年第47週(第47号)(2018年12月7日)
◆インフルエンザの発生状況を公表しました(2018年12月7日)
全国の定点医療機関当たり報告数は0.93
◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
(2018年11月30日〜2018年12月7日掲載)
【イベント情報】
◆AMED事業J-GRIDプログラムによる市民向け成果報告会が1月18日に開催されます
【コラムコーナー】
◆IDESコラム vol.31 「宇宙服の人間に囲まれて」
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こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。
現在、風しんの届出数が大幅に増加しています。2018年11月25日までに2,313例の届出があり、そのうち2,253例は7月23日以降の報告です。患者の多くは、30~50代の男性で、首都圏を中心に報告されています。
詳細は本メールマガジンをご覧ください。
引き続き『感染症エクスプレス@厚労省』をご活用ください。
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トピックス
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◆風しんの届出数が増えています
現在、風しんの届出数が大幅に増加しています。2018年11月25日までに2,313例の届出があり、そのうち2,253例は7月23日以降の報告です。現在までで、昨年1年間の届出数の93人を大幅に上回っています。患者の多くは、30~50代の男性で、首都圏を中心に報告されています。
妊娠中の女性(特に妊娠20週頃まで)が風しんに感染すると、先天性風しん症候群(CRS)の子どもが生まれてくる可能性があるため、注意が必要です。
10月2日には、厚生労働省は、風しんの発生届出数の増加が続いている東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県及び愛知県の5都県と日本産婦人科医会、労働部局に対して、協力依頼を発出し、全国の自治体に周知しました。とくにこれら5都県にお住まいで、妊婦、妊娠を希望する女性及び妊婦の同居家族の方は積極的に抗体検査を受けてください。また抗体検査の結果、抗体価が低かった妊娠希望女性及び妊婦の同居家族の方におかれましては、予防接種をご検討ください。
その他の地域にお住まいの妊婦の方も特に風しんが発生している地域では、可能な限り外出を避け、人混みを避けるなど注意してください。
詳細は風しんに関するQ&Aをご参照ください。
<風しんについて>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/
<風疹 発生動向調査 2018年第47週(’18/11/28現在)>
https://www.niid.go.jp/niid//images/idsc/disease/rubella/2018pdf/rube18-47.pdf
【通知・事務連絡等】
<風しんの届出数の増加が認められる都県における風しん対策について>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/dl/181003_1.pdf
<風しんの届出数の増加に伴う対策について>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/dl/181003_2.pdf
<風しんの届出数の増加が認められる5都県における産科医療機関と連携した風しん対策について>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/dl/181003_3.pdf
<風しん対策に関する通知の発出について>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/dl/181003_4.pdf
<職域における風しん対策について>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/dl/181003_5.pdf
【リーフレット】
<体調不良の時はムリしないで>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/dl/poster15.pdf
<妊娠を希望する女性、妊婦とそのご家族へ>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/dl/poster14.pdf
<職場は風しん予防対策をしてますか>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/dl/poster13.pdf
◆コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が発生しています
厚生労働省では、検疫や国内での対応強化のため注意喚起を行っています。エボラ出血熱の発生地域であるコンゴ民主共和国(北キブ州)から帰国された方は、検疫官に申告するようにしてください。
2018年8月1日(現地時間)、世界保健機関(WHO)及びコンゴ民主共和国(旧ザイール)保健省は、同国北東部の北キブ州において、エボラ出血熱が発生したことを発表しました。12月3日までに268名の死亡例を含む、453例の患者(確定405例、疑い48例)が報告されています。8月8日に高リスク群に対してのワクチン接種が始まり、12月4日までに、39,845名がワクチンの接種を受けました。
10月17日、今回のエボラ出血熱の流行に関する緊急委員会がWHOで開催されました。現段階では「国際的に懸念される公衆衛生上の危機(PHEIC)」ではない、との見解が示されましたが、今後も対策をさらに強化する必要があるとの提言がなされました。
今回の発生地域では、反政府勢力による非人道的行為が行われており、以前より外務省から退避勧告が出されています。
<エボラ出血熱について>
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708.html
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感染症発生情報
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■国内の感染症発生状況
◆IDWR 2018年第47週(第47号)(2018年12月7日)
伝染性紅斑の定点医療機関当たり報告数増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多くなっています。
<IDWR 感染症発生動向調査週報>
https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2018.html
◆インフルエンザの発生状況を公表しました(2018年12月7日)
全国の定点医療機関当たり報告数は0.93
2018年第48週(11月26日〜12月2日)のデータを公表しました。
全国の定点医療機関当たり報告数は0.93となり、前週の0.52よりも増加しました。
<インフルエンザに関する報道発表資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou01/houdou.html
■海外の感染症発生状況
◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
(2018年11月30日〜2018年12月7日掲載)
2018年12月06日 ポリオの発生状況(2018年12月) ― 海外安全情報
https://www.forth.go.jp/topics/20181206.html
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イベント情報
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◆AMED事業J-GRIDプログラムによる市民向け成果報告会が1月18日に開催されます
交通網の発達にともない、人やモノの流れと一緒に感染症も海外から侵入してくる可能性が高まっています。J-GRIDでは、日本人研究者たちが実際に感染症の流行地にて、病原体の解明や新たな診断・治療薬の開発など、感染症の制御を目指し研究を進めています。本成果報告会では、インフルエンザ、デング熱など、最新の研究報告を市民の皆様に解説します。多くの方のご参加をお待ちしております。
【タイトル】 海外から侵入してくる感染症 ー流行地で病原体と闘う日本人研究者たちー
【日 時】平成31年1月18日(金)13:00~16:30
【会 場】フクラシア丸の内オアゾ Hall A (東京都千代田区丸の内1-6-5 丸の内北口ビルディング16階)
【主催】国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 (AMED)
【定員】200名 参加無料
【詳細】 https://www.amed.go.jp/news/event/20190118_jgrid.html
【参加方法】以下URLよりお申し込みください。
https://krs.bz/amed/m?f=563
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コラムコーナー
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◆IDESコラム vol.31 「宇宙服の人間に囲まれて」
(IDES養成プログラム4期生:飯田 康)
IDES4期生の飯田です。
2018年11月27日に横浜検疫所の感染症対策総合訓練に検疫医師役として参加しました。訓練の目的は、国内に常在しない感染症が流行している中、病原体が国内に侵入した時に対処できるように関係機関との円滑な対策・連携について確認することです。今回は、神奈川県警、横浜市保健所、横浜海上保安部、東京入国管理局、横浜税関、動物検疫所、横浜市立市民病院などとの共同訓練でした。
具体的には、中東の中東呼吸器症候群(MERS)の発生国からアラブ人の兄弟が航空機でX国に入国後、クルーズツアーに参加し横浜港に到着するとのシナリオでした。去る2018年9月にも、実際にお隣の韓国でMERSの輸入例の報告があったばかりです。MERSはヒトコブラクダとの濃厚接触により発熱、呼吸困難など出現し、肺炎を起こします。死亡率は38.7%※で現段階では特別な治療法はない病気なのです。今回の訓練のポイントのひとつは、日本語を母国語としない船医や患者さんを想定し、英語での患者対応をしたということです。現在の観光客などの急増を考えると、実践的であると思います。
私は検疫官として、船医から患者情報を聴取し、患者さんにこまめに話しかけ不安を和らげながら、現場本部を介して関係機関と連携をとり、保健所医師に申し送り、横浜市民病院への搬送へつなげるよう努めました。周囲に病原体を飛散させないように手指消毒や個人用防護具(PPE)の装着に気を使いました。また、患者さんはDIFトランスバックという、ビニールで中を陰圧にした病原体の飛散を抑えるバッグの中に収容されてしまいます。宇宙服の様な服の検疫官に囲まれて、ただでさえ体調が悪いので患者さんは孤独で不安になると思います。このようなことはマニュアルには当然書いてありません。ですので、決して得意ではない英語のアドリブで「Are you OK?」など声かけを多くするようによう意識しました。
それでも、本番で消毒薬がすぐに見当たらなかったり、個人用防護具(PPE)の正確な着脱の確認に必要な姿見が無かったり、準備をしていても想定外のことは起きてしまいました。
訓練の目的は、いざという時のために関係機関との円滑な対策・連携について確認することです。ですが、マニュアルに書いていないこともあります。感染した患者さんに寄り添う目線も、医師である検疫官に求められることかもしれないと思った訓練となりました。
※文献:WHO MERS-CoV http://www.who.int/emergencies/mers-cov/en/
(2018/11/28現在)
●当コラムの見解は執筆者の個人的な意見であり、厚生労働省の見解を示すものではありません。
●IDES(Infectious Disease Emergency Specialist)は、厚生労働省で3年前の平成27年度からはじまったプログラムの中で養成される「感染症危機管理専門家」のことをいいます。
<感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラム>
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/ides/index.html
<「感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラム」採用案内>
http://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/saiyou/kikikanri/index.html
<本コラムの感想、ご質問、ご要望など>
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<コラム バックナンバー>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000116724.html
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