感染症エクスプレス@厚労省
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メールマガジンのバックナンバーです。

2018-09-21

感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃>>>>>>>>>>>>>>
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   >>>>>>>>>┃@┃厚┃労┃省┃Vol.363(2018年9月21日)
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■ヘッドライン■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■■□■□■

【トピックス】
 ◆9月24日〜30日は結核予防週間“遺したいものは、それですか?”
 ◆「新型インフルエンザの診療と対策に関する研修」を10月28日に開催します
 ◆風しんの届出数が増えています
 ◆コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が発生しています
 ◆韓国で3年ぶりに中東呼吸器症候群(MERS)の発生が報告されました
 ◆RSウイルス感染症の流行が続いています
 ◆手足口病、ヘルパンギーナに注意しましょう
 ◆感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラムの研修生を募集しています

【感染症発生情報】
 ◆インフルエンザの発生状況を公表しました(2018年9月21日)
 ◆IDWR 2018年第36週(第36号)(2018年9月25日)
 ◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
  (2018年9月14日〜2018年9月21日掲載)

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 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。

 現在、風しんの届出数が大幅に増加しています。2018年は9月9日までに496例の届け出があり、そのうち436例は7月23日以降の報告です。患者の多くは30〜50代の男性で、特に首都圏に患者が集中しています。
 9月24日〜30日の結核予防週間に、広く国民の皆様に、結核についての理解を深めていただく期間としています。
 また、「新型インフルエンザの診療と対策に関する研修」を10月28日に開催します。席に限りがございますので、早めのお申込をお願いします。
 詳細は本メールマガジンをご覧ください。

 引き続き『感染症エクスプレス@厚労省』をご活用ください。

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 トピックス
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◆9月24日〜30日は結核予防週間“遺したいものは、それですか?”
 
 厚生労働省では、毎年、9月24日〜30日の結核予防週間に、広く国民の皆様に、結核についての理解を深めていただく期間としています。
 今年度は、80歳以上の方を対象に、本人のためだけでなく、大切な家族や友人等を結核の感染から守るため、健康診断の受診の重要性を訴えるべく、「遺したいものは、それですか?」を結核予防週間の標語としたポスター・リーフレットを作成しました。
 結核は、患者数及び罹患率(人口あたりの新規結核患者数)が順調に減少しているものの、今でも年間約17,000人の新しい患者が発生し、約2,000人が命を落としている日本の主要な感染症です。
 近年では結核患者の多くを高齢者が占め、平成29年結核新規登録患者の約6割が70歳以上の高齢者です。特に、80歳以上の高齢者が新規登録患者の約4割を占め、罹患率については80歳未満の方の5倍を超えている状況です。結核の感染の拡大を防ぐためには、早期発見し治療することが重要ですので、まずは自治体等で実施している結核の定期の健康診断を受けることが大切です。
 高齢者の方々の中には、結核を自分に関係のあることと思っておらず、健診を受けないケースがあります。高齢で症状が無い故に、わざわざ健診を受ける必要がないと思われるかもしれません。このことから、高齢者に、結核と結核健診を自分に関係のあることとして認識してもらい、気づかないうちに自分が発病して、他人にうつしてしまう恐れがあることを知ってもらうことを目指して、ポスター・リーフレットを作成しました。
 9月24日〜30日の結核予防週間を機に、ポスター・リーフレットをご活用くださいますようお願いします。

<啓発ポスター>
https://www.mhlw.go.jp/content/000351922.pdf
<啓発リーフレット>
https://www.mhlw.go.jp/content/000351923.pdf
<結核(BCGワクチン)>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou03/


◆「新型インフルエンザの診療と対策に関する研修」を10月28日に開催します
 
 2009年の新型インフルエンザ(A/H1N1)の世界的な大流行以降、新たな新型インフルエンザは発生していませんが、アジア諸国等においては、依然として鳥インフルエンザウイルスのヒトへの感染が確認されています。
 新型インフルエンザを取り巻く、鳥インフルエンザの疫学、治療や感染対策の現在の流れを含め、本研修では、新型インフルエンザの最新の状況等、6人の専門家が解説いたします。
 席に限りがございますので、早めのお申込をお願いします。

【日  時】平成30年10月28日(日)12:20〜16:10(受付開始12:00)
【会  場】イイノホール&カンファレンスセンター
    (東京都千代田区内幸町2-1-1) 
     http://www.iino.co.jp/hall/access/
【参加費】無料
【参加方法】下記URLよりお申し込みください。
 ※事前申込制につき、定員に達し次第、締め切らせていただきます。

<平成30年度新型インフルエンザの診療と対策に関する研修>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/kouen-kensyuukai.html


◆風しんの届出数が増えています

 現在、風しんの届出数が大幅に増加しています。2018年は9月9日までに496例の届け出があり、そのうち436例は7月23日以降の報告です。現在までで、昨年1年間の届出数の93人を上回っています。患者の多くは30〜50代の男性で、特に首都圏に患者が集中しています。
 妊娠中の女性が風しんに感染すると、生まれてくる子どもが先天性風しん症候群を発症することがあるため注意が必要です。特に、妊娠を希望している女性や妊婦の家族は、まずは風しんの抗体検査を受けましょう。

<風しんの届出数の増加に伴う注意喚起について>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/dl/180814_1.pdf
<風疹 発生動向調査 2018年第36週(’18/09/12現在)>
http://www.niid.go.jp/niid//images/idsc/disease/rubella/2018pdf/rube18-36.pdf


◆コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が発生しています

 2018年8月1日(現地時間)、国際保健機関(WHO)及びコンゴ民主共和国(旧ザイール)保健省は、同国北東部の北キブ州において、エボラ出血熱が発生したことを発表しました。9月18日までに97名の死亡例を含む、142例の患者(確定111例、疑い31例)が報告されています。8月8日に高リスク群に対してのワクチン接種が始まり、9月19日までに、10,352名がワクチンの接種を受けました。
 WHO事務局長は8月16日、今回のエボラ出血熱の流行を、一国内における緊急事態の最高値であるグレード3の危機と宣言しました。
 今回の発生地域では、反政府勢力による非人道的行為が行われており、以前より外務省から退避勧告が出されています。
 厚生労働省では、検疫や国内での対応強化のため注意喚起を行っています。発生地域であるコンゴ民主共和国(北キブ州)から帰国された方は、検疫官に申告するようにしてください。

<エボラ出血熱について>
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708.html


◆韓国で3年ぶりに中東呼吸器症候群(MERS)の発生が報告されました

 2018年9月8日、韓国において、MERS患者が確認されました。患者は9月6日まで中東のクウェートに渡航しており、同日から9月7日にかけてドバイを経由して韓国に帰国しています。帰国後は病院の隔離病棟に転送されており、その後の検査でMERS陽性と確認されました。
 MERSは2012年9月以降、アラビア半島諸国を中心に発生の報告がある感染症で、2018年8月30日までに、世界で2,246名がMERSと診断されています。韓国では2015年に、輸入症例を発端とする大規模な流行があり、同国内でのMERS患者発生は3年ぶりです。
 厚生労働省では、中東に行かれる方に対して、引き続き、注意喚起を行っています。中東から帰国する際、特に、体調が悪い方、現地の病院を受診された方、ラクダとの接触があった方は検疫官に申告するようにしてください。

<中東呼吸器症候群(MERS)について>
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/mers.html


◆RSウイルス感染症の流行が続いています

 2018年7月より、RSウイルス感染症の報告数が増加しており、現在も流行が継続しています。例年7月頃から流行が始まることが多く、今年の流行は過去10年間の同時期の報告数と比べると2017年に次いで大きい規模です。
 RSウイルスは子どもと大人のどちらにも感染することがあり、症状は風邪の様な軽い症状から、呼吸困難などの重い症状を起こすことまで様々です。特に、新生児や6ヶ月以内の乳児、先天性心疾患や肺の基礎疾患があるお子さんに感染すると、時に肺炎や細気管支炎など、重篤な病態を引き起こすことがあり、注意が必要です。
 感染経路は患者の咳やくしゃみなどによる飛沫感染と、ウイルスが付着した手指などを介した接触感染が主です。感染対策として、マスクを着用することや咳エチケット、手洗いなどの対策を徹底することが大切です。

<RSウイルス感染症>
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-15.html


◆手足口病、ヘルパンギーナに注意しましょう
 手足口病やヘルパンギーナは、夏に流行するウイルス性感染症で、特に乳幼児を中心にみられます。ワクチンはなく、ウイルス感染症であるため抗菌薬は効きません。感染経路は接触感染と飛沫感染であるため、手洗いを徹底しましょう。

●手足口病
 手足口病は、主にコクサッキーA型ウイルスやエンテロウイルス71型などによる感染症であり、発熱や手足や口などに小さな水疱ができる感染症です。主に乳幼児にみられ、多くは自宅療養で回復しますが、口腔内の痛みのために水分摂取ができなり、入院が必要になることもあります。まれに髄膜炎、脳炎や心筋炎などの合併症を引き起こすこともあります。
<感染症法に基づく医師の届出について 〜手足口病〜>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-20.html
<国立感染症研究所 手足口病とは>
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ta/hfmd.html

●ヘルパンギーナ
 ヘルパンギーナは主にコクサッキーA型ウイルスによる感染症であり、高熱と口腔粘膜に水疱性の発疹がみられる急性のウイルス性咽頭炎です。基本的に自然軽快しますが、乳幼児では、高熱と口腔内の痛みのために水分摂取ができなくなり、入院が必要になることもあります。まれに髄膜炎や心筋炎などの合併症を引き起こすこともあります。
<感染症法に基づく医師の届出について 〜ヘルパンギーナ〜>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-25.html
<国立感染症研究所 ヘルパンギーナとは> 
http://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/515-herpangina.html


◆感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラムの研修生を募集しています

 感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラムは、国内外で、感染症危機管理を実施するための能力を身に付けた専門家である感染症危機管理専門家(Infectious Disease Emergency Specialist :IDES)を養成するための厚生労働省のプログラムです。2014年に西アフリカで発生したエボラ出血熱の流行を踏まえて、感染症の危機管理に対応できる人材の養成を行うことを目的に、2015年から開始しました。本プログラムでは、研修生を募集しています。応募期間は8月から9月末日です。ふるってご応募ください。

 本プログラムでは、2年間(※)の研修期間を通して、国内外の関係機関で研修を行うほか、感染症の流行地への派遣等を通して、国際的に脅威となる感染症の危機管理対応に必要な能力を養成します。
 国際的に脅威となる感染症の危機管理オペレーションに関心がある方、将来もこの分野で働く意思のある方の応募をお待ちしています。
 
<感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラム>
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/ides/index.html
<「感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラム」採用案内>
http://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/saiyou/kikikanri/index.html
<井手一彦医師のバングラデシュ派遣に関するプレスリリース>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/ides/dl/press_300629_01.pdf

※2年目の派遣機関によっては、修了時期が異なる場合があります。
 また、2年目研修終了後に、本人の希望等に応じて、一年を超えない一定期間、厚生労働省で勤務することも可能です。

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 感染症発生情報
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■国内の感染症発生状況

◆インフルエンザの発生状況を公表しました(2018年9月21日)
 全国の定点医療機関当たり報告数は0.13

 2018年第37週(9月10日〜9月16日)のデータを公表しました。
 全国の定点医療機関当たり報告数は0.13となり、前週の0.07よりも増加しました。

<インフルエンザに関する報道発表資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou01/houdou.html


◆IDWR 2018年第36週(第36号)(2018年9月25日)
 伝染性紅斑の定点医療機関当たり報告数は3週連続で増加しています。

<IDWR 感染症発生動向調査週報>
https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2018.html


■海外の感染症発生状況

◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
 (2018年9月14日〜2018年9月21日掲載)
 2018年09月14日 エボラウイルス病がコンゴ民主共和国の大都市を襲い、WHOは新しい脅威への取り組みを拡大
https://www.forth.go.jp/topics/20180914.html


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