感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃>>>>>>>>>>>>>>
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>>>>>>>>>┃@┃厚┃労┃省┃Vol.322(2017年11月17日)
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【トピックス】
◆「平成29年今冬のインフルエンザ総合対策」サイトを開設しました
(2017年11月15日)
◆11月30日(木)に世界エイズデーに向けた普及啓発イベントを実施します
【審議会・研究会等】
◆「Tokyo AMR One-Health Conference (AMRワンヘルス東京会議)」を開
催しました
◆第7回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会
ワクチン評価に関する小委員会を開催しました(2017年11月16日)
【感染症発生情報】
◆IDWR 2017年第44週(第44号)(2017年11月17日)
◆インフルエンザの発生状況を公表しました
全国の定点医療機関当たり報告数は0.52(2017年11月17日)
◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
(2017年11月10日〜2017年11月17日掲載)
【イベント情報】
◆「ワンヘルスに関する連携シンポジウム−薬剤耐性(AMR)対策−」を開
催します
◆11月は薬剤耐性(AMR)対策推進月間です
【コラムコーナー】
◆IDESコラム vol.7「感染症の足跡を探る探偵と発見者」
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こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。
「平成29年今冬のインフルエンザ総合対策」サイトを開設しました。
11月は薬剤耐性(AMR)対策推進月間です。
今週11月13日〜14日に、「Tokyo AMR One-Health Conference (AMRワンヘ
ルス東京会議)」を開催しました。
11月30日(木)に世界エイズデーに向けた普及啓発イベントを実施します。
詳細は本メールマガジンをご覧ください。
引き続き『感染症エクスプレス@厚労省』をご活用ください。
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トピックス
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◆「平成29年今冬のインフルエンザ総合対策」サイトを開設しました
(2017年11月15日)
11月15日、この冬のインフルエンザ流行シーズンに備えて、「平成29年度
今冬のインフルエンザ総合対策」サイトを開設し、情報提供を開始しました。
ホームページでは、今シーズンのインフルエンザの発生状況や予防、治療
に関する情報を提供するとともに、Q&Aや啓発ポスター、動画等を掲載してい
ます。
コマメに手洗い、ぴかぴか、きらきらな新キャラクター「コマメちゃん」
が初登場。
今年度の啓発ポスターのスローガンは、「みんなで予防 インフルエンザ」
とし、厚生労働省公式ポスターのほか、自治体などの馴染みのあるキャラク
ターとともにインフルエンザ予防を呼びかけるコラボポスターを作成しまし
た。
インフルエンザについて正しくご理解いただき、その予防に努めていただ
きますようお願いします。
<平成29年度 今冬のインフルエンザ総合対策について >
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/influenza/index.html
<啓発ツール>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/keihatu.html
<インフルエンザQ&A>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
◆11月30日(木)に世界エイズデーに向けた普及啓発イベントを実施します
厚生労働省は、12月1日の世界エイズデーに向けて、HIV/エイズに関する
正しい知識の啓発とHIV検査の普及を目的に、以下のとおり、普及啓発イベ
ントを実施します。
<イベント内容>
RED RIBBON LIVE 2017
日 時:11月30日(木)18:30〜21:15(予定)
場 所:マイナビBLITZ赤坂(東京都港区)
出演者 :蒼井そら、岩本愛吉、押尾コータロー、加藤鷹、北澤豪、こにわ、
紗倉まな、蝶野正洋、TERU(GLAY)、BiS、フレンズ、呂布カルマ
(50音順)
M C:山本シュウ(総合プロデューサー)、塩地美澄
※敬称略
実施内容:ラジオDJ山本シュウの呼び掛けに賛同したアーティスト、タレン
トたちがマイナビBLITZ赤坂に集結。トークとライブにより、イ
ベントを通じて幅広い世代の人々に予防啓発のメッセージを発信
(1)山本シュウを司会として、タレントなどによるHIV/エイズに
関するトーク
(2)アーティストによるライブ
(3)イベントの模様をインターネット(ニコニコ動画等)により
生中継(予定)。後日、一部動画をアーカイブ配信(予定)。
※告知サイトに生中継、配信を行うサイトのリンクを掲載
参加費 :無料(抽選による招待制)
参加方法:抽選で500名を招待 応募締切11月19日(日)23:59
<告知サイト 「レッドリボンライブ」オフィシャルサイト>
http://redribbonlive.net/
<プレスリリース>
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000183582.html
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審議会・研究会等
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◆「Tokyo AMR One-Health Conference (AMRワンヘルス東京会議)」を開
催しました(2017年11月13-14日)
11月13日14日にTokyo AMR One Health Conferenceを開催しました。
1日目はアジア10カ国のAMR担当者や国際機関の方々と各国のアクションプ
ランやAMR対策の現状について議論しました。そして、このアジア太平洋地
域において、国際機関と連携しながら、互いにAMRアクションプランに掲げ
た対策の進捗状況を確認し、建設的なフィードバックを行うことが、各国の
対策を進める上で有用であるとの理解を、参加した全ての国、機関の間で共
有することができました。
2日目のシンポジウムでは、サリー・デイビス英政府主席医務官の基調講
演に続いて、さまざまな国や立場からのシンポジスト6名から、抗菌薬適正
使用やワンヘルス・サーベイランスに関する取組や経験についての講演をい
ただきました。フロアからも多くの質問が寄せられ、実りのあるシンポジウ
ムとなりました。
この会議で得られた有用な成果を今後のAMR対策の推進に向けて、役立
てればと存じます。
<AMR ワンヘルス東京会議 Tokyo AMR One Health Conference>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000184787.html
<成果文書(日本語)>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000184814.html
<成果文書(English)>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000184817.html
<薬剤耐性(AMR)対策について>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000120172.html
◆第7回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会
ワクチン評価に関する小委員会を開催しました(2017年11月16日)
今回の小委員会では、帯状疱疹ワクチン、百日せきジフテリア破傷風混
合ワクチンについて、審議を行いました。
また、肺炎球菌感染症(高齢者がかかるものに限る。)ワクチンの定期
接種の対象者、ヒブワクチン(ヴァクセムヒブ)について報告を行いまし
た。
<第7回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会予
防接種ワクチン評価に関する評価小委員会資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000151506.html
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感染症発生情報
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■国内の感染症発生状況
◆IDWR 2017年第44週(第44号)(2017年11月17日)
咽頭結膜熱の定点医療機関当たり報告数は減少しましたが、過去5年間の同
時期と比較してかなり多くなっています。
RSウイルス感染症の報告数も3,033例と減少しました。
<IDWR 感染症発生動向調査週報>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2017.html
◆インフルエンザの発生状況を公表しました
全国の定点医療機関当たり報告数は0.52(2017年11月17日)
2017年第44週(11月6日〜11月12日)のデータを公表しました。
全国の定点医療機関当たり報告数は0.52で、前週の0.49から増加しました。
<インフルエンザに関する報道発表資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou01/houdou.html
■海外の感染症発生状況
◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
(2017年11月10日〜2017年11月17日掲載)
2017年11月16日 ジフテリアの発生状況−アメリカ大陸
http://www.forth.go.jp/topics/2017/11161302.html
2017年11月15日 抗生物質の使用への注意を喚起する世界週間
http://www.forth.go.jp/topics/2017/11151013.html
2017年11月14日 ペストの発生報告 − マダガスカル(更新7)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/11141157.html
2017年11月13日 中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)の発生報告(更新21)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/11131130.html
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イベント情報
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◆「ワンヘルスに関する連携シンポジウム−薬剤耐性(AMR)対策−」を開催
します
11月27日に、医療・獣医療現場における薬剤耐性(AMR)の現状と課題への
取り組みを各分野の専門家から紹介する、「ワンヘルスに関する連携シンポ
ジウム−薬剤耐性(AMR)対策−」を開催します。
薬剤耐性菌による感染症がヒト、動物において拡大していることが世界的
な脅威となっています。薬剤耐性(AMR)問題に対応するためには、医療、獣
医療などの関係者が分野横断的に連携する「ワンヘルス・アプローチ」の取
組が重要であるとの認識が世界的に高まっています。
こうした観点から、医療・獣医療等のAMR対策に関わる分野の方々を始めと
した国民の皆様に対して、AMRの現状と抗微生物剤の適正使用等の対策の重要
性について、広く普及・啓発するとともに、分野間の連携を推進するために、
厚生労働省主催、日本医師会、日本獣医師及び農林水産省共催で公開シンポ
ジウムを開催します。下記サイトより申し込み受付中です(定員あり)。
ふるってご参加ください。
<One Healthの取り組み>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000180881.html
◆11月は薬剤耐性(AMR)対策推進月間です
薬剤耐性(AMR)に係る全国的な普及啓発活動を推進するため、毎年11月を
「薬剤耐性(AMR)対策推進月間」としています。薬剤耐性(AMR)対策推進
月間では、政府機関だけではなく民間の様々な団体が一体となって、普及啓
発に係る取組を重点的に実施していくとともに、同月間を通じて国民一人ひ
とりの主体的な取組を促していくものです。厚生労働省では、AMR臨床リファ
レンスセンターを通して様々な企画を行う予定です。広く国民の皆様に薬剤
耐性(AMR)についての認識を深めていただく機会にしていただきたいと考え
ています。
<内閣官房:国際感染症対策調整室の取組>
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/infection/activities/amr.html
<AMR臨床リファレンスセンター:毎年11月は、「薬剤耐性(AMR)対策推進月間」です>
http://amr.ncgm.go.jp/information/20171027.html
<厚生労働省:薬剤耐性(AMR)対策について>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000120172.html
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コラムコーナー
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◆IDESコラム vol.7「感染症の足跡を探る探偵と発見者」
(IDES養成プログラム 3期生:高橋 里枝子)
突然ですが、皆さんには尊敬する歴史上の人物はいますか?アーティスト、
映画監督、政治家でしょうか。疫学を専攻していた私はジョン・スノウ氏を
尊敬しています。
「ジョン・スノウ」と検索すると、米国で大人気のテレビドラマ「ゲーム・
オブ・スローンズ」の登場人物が挙がりますが、私の言う「ジョン・スノウ」
は「感染症疫学の父」のジョン スノウです。
1850年代のロンドンでコレラが流行した際、コレラの感染経路は不明でし
た。そのような中で、スノウ氏は、コレラの感染経路を同定すべく患者の家
を訪ね、話を聞いて周りました。そこで、スノウ氏は、あるポンプ井戸の水
が共通項であることに気がつき、井戸水がコレラの感染拡大の原因であると
推測しました。その推測に基づき、自治体がポンプのハンドルを外して井戸
を使えなくしたことにより、コレラの感染拡大は沈静化したわけです。
スノウ氏が作図したコレラ患者の発生場所と井戸の位置関係を示した地図
は今でも残っているのですが、井戸を中心としてコレラが発生していた様子
が見事に描かれています。私は、大学時代にこの地図を見て、感染症とその
原因の関係性を見出し、多くの命を救う「疫学」という分野に魅入られたの
です。
前回のコラムでは、検疫の「疫」は感染症を意味するとお話しました。疫
学は英語で、Epidemiologyですが、語源で分解しますと、「Epi:降りかかる」、
「demi:民衆に」、「ology:学問」です。つまり「民衆に降りかかるものに
関する学問」というギリシャ語が語源で、感染症に関わることがわかります。
疫学と聞くと、数字・データや法律など堅苦しく、面白くないイメージをお
持ちかもしれません。ですが、疫学の重要さ・面白さはこの数字・データに
あります。この数字・データをエビデンスとして用いて、感染症の感染経路
などを探る、いわば「感染症の足跡を探る探偵」のような側面を持った奥深
い分野なのです。そういう意味では、ジョン・スノウ氏は感染症の名探偵と
言っても良いのではないでしょうか。
マラリアとハマダラカ、レジオネラと冷却塔、アカントアメーバとコンタ
クトレンズの関係など、これまで数多くの「探偵」達が疫学の分野で辣腕を
ふるっていました。人々に恐れられた感染症に対し、原因を明らかにするだ
けでなく、予防につなげることもできます。
このような感染症の足跡を探る探偵は、現代でも必要です。その探偵の仕
事は、多くの、精度の高いデータにより、正しい判断が可能になります。そ
のために、行政機関は、感染症のサーベイランスを制度として取り組んでい
ます。結核、麻しん、梅毒、食中毒などの多岐にわたる感染症に対して、情
報を収集し、感染経緯の特定などを行うため自治体・医療機関の方々が活躍
されてるわけです。
さて、推理小説では、発見者がいないと探偵の話は進みませんね。我が国
の感染症対策・公衆衛生において、この発見者の役目を担うのは日々患者さ
んを診断し、報告している医療従事者の方々です。我が国の感染症の疫学は、
自治体・医療機関の方々によって支えられていると言っても、過言ではあり
ません。医療従事者の皆様におきましては、今後とも感染症の届出などへの
ご協力をよろしくお願い申し上げます。
※IDES(Infectious Disease Emergency Specialist)は、厚生労働省で2年
前の平成27年度からはじまったプログラムの中で養成される「感染症危機
管理専門家」のことをいいます。
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<コラム バックナンバー>
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