感染症エクスプレス@厚労省
バックナンバー
メールマガジンのバックナンバーです。

2017-10-20

感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃>>>>>>>>>>>>>>
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   >>>>>>>>>┃@┃厚┃労┃省┃Vol.318(2017年10月20日)
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■ヘッドライン■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【トピックス】
 ◆「薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書2017」を公表しました(2017年10月18日)

【審議会・研究会等】
 ◆第1回麻しん・風しんに関する小委員会を開催しました(2017年10月19日)

【感染症発生情報】
 ◆IDWR 2017年第40週(第40号)(2017年10月20日)
 ◆全国の定点医療機関当たり報告数は0.17 インフルエンザの発生状況を
  公表しました(2017年10月20日)
 ◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
  (2017年10月13日〜2017年10月20日掲載)

【イベント情報】
 ◆第2回薬剤耐性(AMR)対策推進国民啓発会議を10月23日に開催します
 ◆「新型インフルエンザの診療と対策に関する研修」を11月5日に開催します
  <席に限りがございますので、早めのご応募を!>

【コラムコーナー】
 ◆IDESコラム vol.5「You are only as good as data.」

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 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。
  
 10月18日に「薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書2017」を公表しまし
た。
 また、10月19日に第1回麻しん・風しんに関する小委員会を開催しました。
 
 詳細は本メールマガジンをご覧ください。

 引き続き『感染症エクスプレス@厚労省』をご活用ください。

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 トピックス
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◆「薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書2017」を公表しました(2017年10月18日)

 ヒト、動物、食品、環境といった垣根を超えた「ワンヘルス」としての薬
剤耐性に係る統合的な動向調査の重要性が指摘されています。 薬剤耐性ワン
ヘルス動向調査に係る技術的事項について検討することを目的として、今年
より、薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会を開催しています。
 同会議において、「薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書2017」が取り
まとめられました。本報告書が、我が国の薬剤耐性(AMR)に係るワンヘルス・
アプローチの取組を国内外へ示す第一歩となり、さらには、AMRに関する対策
及び研究を進めるにあたって、関係府省庁、関係諸機関・諸団体に本報告書
を活用していただければ幸いです。

<薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書2017>
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000180888.pdf

<薬剤耐性(AMR)対策について>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000120172.html

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 審議会・研究会等
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◆第1回麻しん・風しんに関する小委員会を開催しました(2017年10月19日)

 10月19日、第1回麻しん・風しんに関する小委員会を開催し、「風しんに
関する特定感染症予防指針」の改正について審議を行いました。平成32年度
までに風しんを排除することを目指すためには、風しんを診断した場合に迅
速に対応する必要があります。今回の小委員会では、風しんが1例でも発生
すれば積極的な疫学調査を行う、原則として全例にウイルス遺伝子検査等を
実施、とする予防指針の改正案についての議論が行われ、了承されました。

<厚生科学審議会 (麻しん・風しんに関する小委員会)>
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei.html?tid=486923


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 感染症発生情報
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■国内の感染症発生状況

◆IDWR 2017年第40週(第40号)(2017年10月20日)
 咽頭結膜熱の定点医療機関当たり報告数は2週連続で増加し、過去5年間の
同時期と比較してかなり多くなっています。
 また、今週の「注目すべき感染症」はインフルエンザです。
2017/18シーズンの定点医療機関当たり報告数は、過去5年間の同時期と比較
して比較的高い値で推移しています。

<IDWR 感染症発生動向調査週報>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2017.html


◆全国の定点医療機関当たり報告数は0.17 インフルエンザの発生状況を公
 表しました(2017年10月20日)

 2017年第41週(10月9日〜10月15日)のデータを公表しました。
 全国の定点医療機関当たり報告数は0.17で、前週の0.21から減少しました。

<インフルエンザに関する報道発表資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou01/houdou.html


■海外の感染症発生状況

◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
 (2017年10月13日〜2017年10月20日掲載)

2017年10月19日 ヨーロッパにおける麻しんの流行 (更新11)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/10191026.html
2017年10月19日 ペストの発生報告 − セーシェル諸島(更新)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/10190954.html
2017年10月18日 コレラ流行の再興− イエメン (更新12)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/10181206.html
2017年10月18日 コレラの発生状況− ソマリア(更新10)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/10181203.html
2017年10月17日 子どもたちの健康と発育を願う蠕虫駆除ガイドライン−WHO
http://www.forth.go.jp/topics/2017/10170952.html
2017年10月16日 ペストの発生報告 − セーシェル諸島
http://www.forth.go.jp/topics/2017/10161437.html

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 イベント情報
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◆第2回薬剤耐性(AMR)対策推進国民啓発会議を10月23日に開催します

 薬剤耐性(AMR)に係る全国的な普及啓発活動を推進するため、10月
23日(月)に「第2回薬剤耐性(AMR)対策推進国民啓発会議」
(議長:毛利衛 日本科学未来館館長)を開催します。

 日 時:平成29年10月23日(月)10:00〜12:00
 場 所:全国都市会館  第1会議室 (3階)
     (〒102-0093 東京都千代田区平河町2−4−2)

傍聴の申込など、詳細はこちら。

<第2回薬剤耐性(AMR)対策推進国民啓発会議の開催について>
http://www.cas.go.jp/jp/houdou/171005amr.html


◆「新型インフルエンザの診療と対策に関する研修」を11月5日に開催します
 <席に限りがございますので、早めのご応募を!>

 2009年の新型インフルエンザ(A/H1N1)の世界的な大流行以降、新たな新型
インフルエンザは発生していませんが、アジア諸国等で、依然として鳥イン
フルエンザウイルスのヒトへの感染が確認されています。
 新型インフルエンザを取り巻く、鳥インフルエンザの疫学、治療や感染対
策の現在の流れを含め、本研修では、新型インフルエンザの最新の状況等、
4人の専門家が解説いたします。

【日  時】平成29年11月5日(日)13:00〜16:00(受付開始12:30)
【会  場】イイノホール&カンファレンスセンター
    (東京都千代田区内幸町2-1-1) 
     http://www.iino.co.jp/hall/access/
【参加費】無料
【参加方法】下記URLよりお申し込みください。
 ※事前申込制につき、定員に達し次第、締め切らせていただきます。

<平成29年度新型インフルエンザの診療と対策に関する研修>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/kouen-kensyuukai.html


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 コラムコーナー
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◆IDESコラム vol.5「”You are only as good as data.”」
 (IDES養成プログラム 3期生:神代、市村、高橋、西島)

 You are only as good as data.

 以前、米国で勤めていた病院の上司から言われた言葉です。意味としては
「データに基づいてのみ人はちゃんとした判断を下せるのであって、
判断材料になる資料を徹底的に集めなさい」ということです。例えば、医療
現場ではデータというと、病歴、身体所見、検査所見、他の医療施設での経
過、当該の疾病に関する疫学、検査法、治療法などの最新の知見がそれにあ
たります。

 現在、結核感染症課内では様々な感染症において、データを収集した上で、
施策の検討を行っており、”You are only as good as data” の言葉の重み
を感じる機会が多々あります。

 行政における感染症対策では、
 情報収集→分析→感染症のリスク評価→方針決定→情報発信
 といった流れになりますので、情報収集が重要となるのは言うまでもあり
ません。

 私たちは、リスク評価を念頭において、情報収集を行います。リスク評価
の考え方の一つとしては、
 � 公衆衛生上の影響 
 � 情報の信頼性
 の二つの軸があげられます。

 このリスク評価に基づいて、情報発信の優先順位を決める一つの判断基準
となります。

 公衆衛生上の影響については、病原体によって決まることが多いですが、
信頼性のある情報は、何を情報源としているかによって大きく変わってきま
す。

 感染症における信頼性の高い情報は、発生現場で得られることはもちろん
のこと、WHO(世界保健機関)、CDC(米国疾病予防管理センター)、ECDC 
(欧州疾病対策センター)等の国際機関から発信されます。このような情報を
収集するには専門知識と語学を含めたコミュニケーション能力が求められま
す。

 例えば、麻しんに関していうと、去年からのヨーロッパの麻しんの大規模
な流行が、イタリアとルーマニアで見られています。麻しんは、感染力が非
常に強く、罹ると重症化する場合もあるので、公衆衛生上大きな影響があり
ます。ECDCやWHOが公表している情報や、WHOに派遣されているIDESの2期生
のコミュニケーションをとった上で、優先的に発信すべき事象と判断しまし
た。この判断に基づいて、厚生労働省はヨーロッパ地域等への海外渡航者に
注意喚起を行うなどの対応を現在でも行っております。

 かつては日本が麻しん輸出国とよばれていましたが、現在ではWHOから麻
しん排除認定をうけるまでになりました。こういった中で、先進国であるイ
タリアでの麻しん流行は、正直なところ思いもよりませんでした。海外へ渡
航される方々には一刻も早く伝えなければならないと思いま
した。

 ちなみに、この流行を受け、イタリアは、子どもに対する麻しんの予防接
種を義務化して、子どもに接種させていない親に対しては、罰則を課すなど
の法律が施行されたわけですが、イタリアの感染症対策の姿勢に驚愕しまし
た。各国の感染症対策は、情報収集から始まります。その情報が、国の施策
につながることを体感しました。

 You are only as good as data. 

 この言葉は、目の前の患者さんを診るための言葉でしたが、今となっては
この言葉は、国民の皆様1人1人の健康に関わるものとなっています。

 今後の感染症対策においても、迅速かつ正確に対応できよう、情報収集能
力とコミュニケーション力等の向上に努めています。


<麻しんについて>
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/measles/

<イタリア・ルーマニアを含むヨーロッパ地域で「麻しん(はしか)」の大規模な流行が起きています。>
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/measles/dl/leaf_170822.pdf




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<コラム バックナンバー>
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