感染症エクスプレス@厚労省
バックナンバー
メールマガジンのバックナンバーです。

2017-09-15

感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃>>>>>>>>>>>>>>
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   >>>>>>>>>┃@┃厚┃労┃省┃Vol.313(2017年9月15日)
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■ヘッドライン■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【トピックス】
 ◆腸管出血性大腸菌O157等にご注意下さい
 ◆“それって、いつもの風邪ですか?”
  結核予防週間(9月24日〜30日)の啓発ポスターが完成しました
 ◆インフルエンザの発生状況の公表を開始しました(2017年9月15日)
 ◆RSウイルス感染症が流行っています

【感染症発生情報】
 ◆IDWR 2017年第35週(第35号)(2017年9月15日)
 ◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
  (2017年9月8日〜2017年9月15日掲載)

【イベント情報】
 ◆9月30日(土)に国立感染症研究所の一般公開が開催されます

【募集情報】
 ◆感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラム4期生を募集中

【お詫び】
 ◆2017年9月1日掲載内容について

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 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。
  
 9月24日〜30日の結核予防週間にむけてポスターを作成しました。
 また、全国の定点医療機関当たりのインフルエンザの発生状況を公表しま
した。
 詳細は本メールマガジンをご覧ください。

 引き続き『感染症エクスプレス@厚労省』をご活用ください。


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 トピックス
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◆腸管出血性大腸菌O157等にご注意下さい

 腸管出血性大腸菌(O157、O111など)は、牛などの家畜やヒトの腸から時
々検出される細菌です。牛の糞などを介して牛肉やその他の食品・井戸水等
を汚染することがあります。また、人の手を介して食品を汚染することがあ
ります。

 腸管出血性大腸菌O157の感染事例の原因食品等と特定あるいは推定された
ものは、国内では井戸水、牛肉、牛レバー刺し、ハンバーグ、牛角切りステ
ーキ、牛タタキ、ローストビーフ、シカ肉、サラダ、貝割れ大根、キャベツ、
メロン、白菜漬け、日本そば、シーフードソース、ユッケ、冷やしきゅうり、
きゅうりの和え物などです。海外では、ハンバーガー、ローストビーフ、ミ
ートパイ、アルファルファ、レタス、ホウレンソウ、アップルジュースなど
様々な食品や食材から見つかっています。

 腸管出血性大腸菌は少量で感染し、3日から5日くらいで、発熱や激しい腹
痛、水溶性の下痢、血便、吐き気、嘔吐(おうと)などの症状が現れます。
特に抵抗力の弱い子どもや妊婦、高齢者は、重い症状になりやすく、注意が
必要です。

 腸管出血性大腸菌は75℃で1分間以上の加熱で死滅するので、十分な加熱
は有効な予防方法になります。しかし、様々な食品や食材から見つかってい
ることから、食中毒予防の3原則、つけない(調理前には必ず手洗い)、ふ
やさない(生鮮食品はすぐに冷蔵庫へ)、やっつける(食材を中心までよく
加熱)を常に実施し、腸管出血性大腸菌の感染を予防しましょう。

腸管出血性大腸菌Q&Aなどをこちらで紹介しています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/daichoukin.html

医療機関向け:「溶血性尿毒症症候群の診断・治療ガイドライン」(溶血性尿毒症症候群の診断・治療ガイドライン作成班編集)
http://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0182/G0000665/0001
もご参照ください。


◆“それって、いつもの風邪ですか?”
 結核予防週間(9月24日〜30日)の啓発ポスターが完成しました

 厚生労働省では、毎年、9月24日〜30日の結核予防週間に、広く国民の皆様
に、結核についての理解を深めていただく期間としています。

 今年度は“それって、いつもの風邪ですか?”を標語として、患者と医師
とのコミュニケーションの大切さを啓発する内容のポスターとしました。
 患者は正しい診断に役立つ情報を医師に伝えること、医師は必要な情報を
患者から聞くことが正しい診断に重要です。しかし、患者と医師の間でそう
いった情報のやりとりが無いと、診断の遅れや誤った診断につながります。 
 今回のポスターでは、症状を上手に医師に伝えられない患者と、診断に必
要な情報が得られないために診断を進めにくい医師とのやりとりを描くとと
もに、受診時に皆さんから医師に是非とも伝えてほしい、本人にしかわから
ないような「感染症の正しい診断をより早く行うために役立つ情報」を例示
しました。
 皆さんも病院を受診する時は「いつもの風邪とは違うところはないかな?」
と考えてみてください。そして、思い当たることがあれば積極的に医師に伝
えてください。

<啓発ポスター>
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/tbkoho29.pdf

<結核(BCGワクチン)>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou03/


◆インフルエンザの発生状況の公表を開始しました(2017年9月15日)

 2017年第36週(9月4日〜9月10日)のデータを公表しました。
 全国の定点医療機関当たり報告数は0.18となっています。

<インフルエンザに関する報道発表資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou01/houdou.html


◆RSウイルス感染症が流行っています

 RSウイルスは急性呼吸器疾患を起こすウイルスです。2〜8日の潜伏期を経
て、典型的には発熱、鼻汁などの上気道炎症状が数日続きます。下気道症状
が出現し重症化する場合もあります。本年は第35週の時点で報告数は10,189
例と3週連続で増加しました。

 RSウイルスは飛沫感染により、特に家庭内で高い確率で伝播するため、屋
外からウイルスを持ち込むことにより乳児に感染させ、肺炎や細気管支炎に
なってしまうこともあります。生後まもなく感染することもあり、低出生体
重児や心臓の病気のある乳幼児で重症化のリスクが高いことが知られていま
す。
 治療は酸素投与、吸引などの呼吸管理が中心で特異的な治療はなく、感染
予防が重要です。まずは、予防のために、手洗いや咳エチケットを徹底しま
しょう。

 生まれたばかりの乳児がいる家庭では特に注意が必要です。
 医療機関の皆様におかれましては、注意喚起のご協力をお願いします。

<国立感染症研究所:RSウイルス感染症とは>
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/317-rs-intro.html
<IDWR 感染症発生動向調査週報(注目すべき感染症:RSウイルス感染症)>
https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr.html


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 感染症発生情報
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■国内の感染症発生状況

◆IDWR 2017年第35週(第35号)(2017年9月15日)
 咽頭結膜熱の定点医療機関当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と
比較してやや多くなっています。
 RSウイルス感染症の報告数は3週連続で増加、年齢別では1歳以下の報告数
が全体の約71%を占めています。

<IDWR 感染症発生動向調査週報>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2017.html


■海外の感染症発生状況

◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
 (2017年9月8日〜2017年9月15日掲載)

2017年09月14日 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新22)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/09141456.html
2017年09月13日 中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)の発生報告(更新17)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/09130918.html
2017年09月11日 2020年までに狂犬病のない国を目指す−タイ
http://www.forth.go.jp/topics/2017/09110946.html
2017年09月08日 マラリアの発生− カーボヴェルデ
http://www.forth.go.jp/topics/2017/09080920.html


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 イベント情報
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◆9月30日(土)に国立感染症研究所の一般公開が開催されます

 9月30日(土)に、東京都新宿区の国立感染症研究所戸山庁舎で一般公開が
開催されます。
 実験室体験、手洗い実習、標本展示などのほか、講演会〜話題の感染症〜
(薬剤耐性菌)、感染症クイズ(肝炎、アウトブレイク探偵、意外と身近な
世界三大感染症)、パネル展示(動物由来感染症、ゲノミクスと感染症、病
原体の種類、感染研のお仕事)などの催しも用意いたしております。
 また、ご家族向けの感染症ゲーム、蚊の模型工作など皆さまで楽しめるコ
ーナーもあります。

<国立感染症研究所一般公開のお知らせ>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/open-campus/openhouse.html


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 募集情報
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◆感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラム4期生を募集中

 感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラムは、国内外で、感染症危機
管理を実施するための能力を身に付けた専門家である感染症危機管理専門家
(IDES: Infectious Disease Emergency Specialist)を養成するための厚生
労働省のプログラムです。本プログラムの4期生を募集しています。

 近年、国境を越えた往来の増加、都市の過密化、行動様式の多様化など、
様々な要因により新型インフルエンザやエボラ出血熱、MERS、ジカウイルス
感染症などの新興・再興感染症が出現し、人々の健康に対する世界的な脅威
となっています。
 こうした、国際的に脅威となる感染症に対する危機管理には、感染症に関
する臨床経験や疫学知識のみならず、行政マネジメント能力、国際的な調整
能力等、総合的な知識と能力が求められます。同時に、国民の生命と健康を
新興・再興感染症から守るためには、こうした知識と能力を有する人材を継
続的に育成し、国内外で活躍していただくことが不可欠です。
 厚生労働省では、平成27年度から国際的に脅威となる感染症の危機管理対
応で中心的な役割を担う将来のリーダーを育成するため、関係機関がネット
ワークをつくり、本プログラムを開設しました。

 応募期間は9月1日〜9月30日(当日消印有効)です。詳細は採用案内をご
覧下さい。
 多くの医師の皆様の応募をお待ちしています。 

<感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラム>
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/ides/index.html

<「感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラム」採用案内>
http://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/saiyou/kikikanri/index.html


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 お詫び
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◆2017年9月1日掲載内容の誤記載について
 先週9月1日に掲載した「エイズ動向委員会を開催しました(2017年8月30日)」
について、文言の誤りがありました。
 
誤:平成28年度年間報告の確定値
正:平成28年年間報告の確定値

ご迷惑をお掛けしたこと、お詫び申し上げます。


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