感染症エクスプレス@厚労省
バックナンバー
メールマガジンのバックナンバーです。

2017-08-25

感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃>>>>>>>>>>>>>>
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   >>>>>>>>>┃@┃厚┃労┃省┃Vol.310(2017年8月25日)
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■ヘッドライン■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
▼トピックス▼
 ◆夏休みなどで海外から帰国された方は、体調の変化に注意しましょう
▼感染症発生情報▼
 ◆IDWR 2017年第32週(第32号)(2017年8月25日)
 ◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
  (2017年8月18日〜2017年8月25日掲載)
▼編集室より▼
 ◆IDESコラム vol.1「ワンヘルス?AMR?」
   IDESメンバーによるコラムを不定期にお届けします


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 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。
  
 本日より、結核感染症課に所属するIDESのメンバーが、不定期にコラムを
連載します。ご愛読のほどよろしくお願いします。
 夏休みなどで海外から帰国された方は、麻しんや、蚊を介した感染症によ
る体調の変化に注意しましょう。
 
 詳細は本メールマガジンをご覧ください。

 引き続き『感染症エクスプレス@厚労省』をご活用ください。

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▼トピックス▼
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◆夏休みなどで海外から帰国された方は、体調の変化に注意しましょう

 渡航先や渡航先での行動によって、感染する可能性のある感染症は異なり
ますが、麻しんや、蚊を介した感染症が海外で多く報告されています。

 感染症には、潜伏期間(感染してから発症するまでの期間)が数日から1週
間以上と長いものもあり、渡航中あるいは帰国直後に症状がなくても、しば
らくしてから具合が悪くなることがあります。
 その際は、早急に医療機関を受診し、渡航先、滞在期間、現地での飲食状
況、渡航先での職歴や活動内容、動物との接触の有無、ワクチン接種歴など
について必ず伝えてください。

 医療機関の皆様におかれましては、受診される方の海外渡航歴等について、
留意していただきますようお願いいたします。

<夏休みにおける海外での感染症予防について>
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/travel-kansenshou.html

<麻しんについて>
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/measles/

<蚊媒介感染症>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164483.html


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▼審議会・研究会等▼
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◆第3回薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(2017年8月21日)

 近年の薬剤耐性(Antimicrobial Resistance: AMR)対策を進める機運の高ま
りのなかで、ヒト、動物、食品、環境といった垣根を超えた「ワンヘルス」
としての薬剤耐性に係る統合的な動向調査の重要性が指摘されています。 薬
剤耐性ワンヘルス動向調査に係る技術的事項について検討することを目的と
して、今年より、薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会を開催しています。 
第3回の検討会では、薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書(たたき台)に
ついて議論しました。

<第3回薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会 資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000174964.html


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▼感染症発生情報▼
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■国内の感染症発生状況

◆IDWR 2017年第32週(第32号)(2017年8月25日)

 手足口病の定点医療機関当たり報告数は2週連続で減少しました。また、
RSウイルス感染症の報告数は4,956例と横ばいでした。

<IDWR 感染症発生動向調査週報>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2017.html


◆IASR  Vo.38, No.8 (No.449)(2017年8月)

 特集は「日本脳炎」です。
「2015年夏に千葉県で発生した日本脳炎の乳児例」や
「2016年の長崎県対馬市における日本脳炎患者発生及び
その背景に関する疫学調査」等の記事を取り上げています。

IASR(病原微生物検出情報 月報)2017年8月号
https://www.niid.go.jp/niid/ja/iasr-vol38/7458-idx450.html


■海外の感染症発生状況

◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
 (2017年8月18日〜2017年8月25日掲載)
2017年08月24日 コレラ流行の再興− イエメン (更新10)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/08241016.html
2017年08月24日 アメリカ大陸におけるジフテリアの流行
http://www.forth.go.jp/topics/2017/08240946.html
2017年08月23日 抗菌薬への耐性についての10の事実(ファクトファイル)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/08231005.html
2017年08月18日 中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)の発生報告(更新14)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/08181039.html
2017年08月18日 ポリオの発生状況 −外務省
http://www.forth.go.jp/topics/2017/08180921.html

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▼編集室からのお知らせ▼
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◆IDESコラム vol.1「ワンヘルス?AMR?」
 (IDES 3期生:神代、市村、高橋、西島)

 こんにちは、私たちは、IDES(アイデス)という結核感染症課所属の
「感染症危機管理のための専門家を養成するプログラム」のメンバーです。 
 IDESのメンバーから、感染症や公衆衛生に関わる様々なテーマで、不定期
に、コラムを連載していきます。
 
 今週8月21日に第3回薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会を開催しましたが、
そもそも「ワンヘルスとは何か?」「薬剤耐性(AMR)とは何か?」よく分か
らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。できるだけかみ砕いて説明
したいと思います。

 ワンヘルスとは、「ヒトの健康は、動物・家畜の健康や環境から影響をう
けるので、ヒト、動物、環境分野を越えて、各分野や国の垣根を取り払って
対策が必要」という考えのもと生まれた概念です。

 ワンヘルスの視点を持って取り組まなければならない代表的な問題に、薬
剤耐性(AMR)があります。
 AMRとは、病原体が変化して抗生物質・抗菌薬が効かなくなることですが、
これを放置すると、2050年には全世界で年間1,000万人が薬剤耐性菌により
死亡すると推定されています。
 ヒトの薬剤耐性菌が下水などの環境に流れ出て、動物(家畜、ペット、野
生動物)に感染したり、ヒトから動物に直接感染する可能性が指摘されてい
ます。反対に、動物の薬剤耐性菌が、食品、環境を介してヒトに感染するこ
ともあります。ヒト、動物・家畜、食品は、日常的に旅行や貿易などで国境
を越えます。このように薬剤耐性菌はヒトや動物、環境などの間で、様々な
ルートで感染することが分かっています。
 AMRの対策には、ヒト、動物、環境の分野の壁を越えた様々な専門家や、
世界各国の協力が必要です。

 このAMRの問題を解決するためには、ヒトに限定した取組では解決できない
のです。

 日本は、2016年4月に、今後5年間で実施すべきAMR対策をまとめた「薬剤耐
性アクションプラン」を上梓(じょうし)しました。この薬剤耐性アクショ
ンプランのなかで、AMRの伝播経路を断ち切るための対策には、ワンヘルスの
アプローチの考え方が必要であると記載しています。

 今年から、薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会が開催されたわけですが、
ワンヘルスのアプローチの一環として、ヒト、動物、環境、食品等の各分野の
専門家や関係省庁が結集し、我が国のAMR施策の進捗状況(薬剤耐性菌の推移、
抗生物質・抗菌薬の使用量など)を把握することにも取り組もうとしてます。
 8月21日に開催した第3回薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会では、どのよ
うな形式でワンヘルス報告書を上梓するか検討されました。10月に開催が予
定されている第4回の検討会では、ワンヘルス報告書(案)が更に議論される
予定です。

 世界のワンヘルスの取組みに、日本も貢献できるように邁進して参ります。
 ワンヘルスの関係者の皆様のご協力を、今後もお願いします。

 今後もご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。

<ワンヘルス・アプローチに基づく動物由来感染症対策>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000172990.html

<薬剤耐性(AMR)対策について>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000120172.html

<本コラムの感想、ご質問、ご要望など>
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