感染症エクスプレス@厚労省
バックナンバー
メールマガジンのバックナンバーです。

2017-03-17

感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃>>>>>>>>>>>>>>
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   >>>>>>>>>┃@┃厚┃労┃省┃Vol.289(2017年3月17日)
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■ヘッドライン■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
▼トピックス▼
 ◆2017年狂犬病予防啓発ポスター及び動物由来感染症予防啓発資料を作成し
  ました(2017年3月15日)
 ◆病原体サーベイランスに関するリーフレットを作成しました
 (2017年3月16日)
▼感染症発生情報▼
 ◆IDWR 2017年第9週(第9号)(2017年3月17日)
 ◆全国の定点医療機関当たり報告数は11.09〜インフルエンザの発生状況
  を公表しました(2017年3月17日)
 ◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
  (2017年3月10日〜2017年3月17日掲載)
▼編集室より▼
 ◆「あさコラム」vol.46「レジリエンス」
   浅沼結核感染症課長によるエッセイを不定期にお届けします

 
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 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。
  
 2017年版狂犬病予防啓発ポスター及び動物由来感染症予防啓発資料、病原
体サーベイランスに関するリーフレットを作成しました。
 詳細は本メールマガジンをご覧ください。

 今後も引き続き『感染症エクスプレス@厚労省』をご活用ください。

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▼トピックス▼
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◆2017年版狂犬病予防啓発ポスター及び動物由来感染症予防啓発資料を作成
 しました(2017年3月15日)

 狂犬病予防啓発ポスター、動物由来感染症予防啓発ポスター及びハンドブ
ックの2017年バージョンを作成しました。これらの資料は全国の自治体に配
布している他、厚生労働省WEBサイトにも掲載していますので、是非ご確認・
ご活用ください。

<狂犬病予防啓発ポスター>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/index.html
<動物由来感染症啓発ポスター及びハンドブック>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou18/index.html

◆病原体サーベイランスに関するリーフレットを作成しました(2017年3月16日)

 平成26年の感染症法改正によって、感染症に対する情報収集体制が強化され、
平成28年4月1日から都道府県知事は必要に応じて、感染症法に基づく感染症
の患者や病原体を所持する機関に対して、検体の採取や提出等を求めることが
できることになっています。
 特にインフルエンザについては、指定された医療機関から定期的・定量的な
都道府県知事への検体の提出が行われています。
 既に医療機関の皆様には、本制度に基づく病原体のサーベイランスにご協力
をいただいているところですが、医療機関を受診する患者の方に本制度を周知
し、より一層ご理解をいただくことを目的として、今般新たなリーフレットを
作成しました。
 ご活用いただき、引き続き、感染症発生動向調査へのご協力をよろしくお願
いします。

<病原体サーベイランス啓発リーフレット>
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000155158.pdf
<感染症発生動向調査について>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000115283.html
<平成26年の感染症法改正に伴う感染症の情報収集体制の強化について>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000115688.html


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▼感染症発生情報▼
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■国内の感染症発生状況

◆IDWR 2017年第9週(第9号)(2017年3月17日)
 咽頭結膜熱の定点医療機関当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と
比較してかなり多くなっています。
 また、感染性胃腸炎、伝染性紅斑、感染性胃腸炎(ロタウイルスに限る)
の定点医療機関当たり報告数は増加し、RSウイルス感染症の報告数は増加し
ました。
 その他、注目すべき感染症として、麻しんを取り上げています。
 
<IDWR 感染症発生動向調査週報>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2017.html


◆全国の定点医療機関当たり報告数は11.09〜インフルエンザの発生状況
 を公表しました(2017年3月17日)

 2017年第10週(3月6日〜3月12日)のデータを公表しました。
 全国の定点医療機関当たり報告数は11.09となり、前週の13.55よりも減少しました。

<インフルエンザに関する報道発表資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou01/houdou.html


■海外の感染症発生状況

◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
 (2017年3月10日〜2017年3月17日掲載)
2017年03月16日 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新6)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/03161156.html
2017年03月15日 コレラの発生状況− ソマリア(更新2)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/03150955.html
2017年03月14日 ジカウイルス感染症の発生状況について (更新4)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/03141346.html
2017年03月13日 アメリカ大陸の黄熱の発生状況(更新7)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/03131418.html
2017年03月13日 ラッサ熱の発生について −ベナン、トーゴ、ブルキナファソ
http://www.forth.go.jp/topics/2017/03131151.html
2017年03月13日 中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)の発生報告(更新3)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/03131120.html

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▼編集室からのお知らせ▼
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◆「あさコラム」vol.46「レジリエンス」

 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課長の浅沼一成です。

 東日本大震災から6年が経ちました。
 ここに改めて、震災で亡くなられた方々に追悼の意を表し、心よりお悔や
みを申し上げます。 
 そして、被害に遭われた多くの皆様に、謹んでお見舞いを申し上げます。

 当時、内閣官房に出向していた私ですが、震災直後から厚生労働省に戻り、
厚生労働省災害対策本部や福島県庁内に移転したオフサイトセンターで、被
災者の方々の支援に努めてまいりました。
 様々な健康や医療、介護の課題に直面する度に、関係者や専門家等と知恵
を出しながら、時には福島の現場(南相馬市、広野町、川内村など)に赴き、
災害対策に取り組んでまいりました。
 その時の経験や教訓などを災害時における感染症対策に活かせるようにと
肝に銘じ、昨年の熊本地震の際にも、避難所における感染症対策に役立てて
きました。

 そうした中、「レジリエンス」という言葉に、触れあう機会が多くなりま
した。
 レジリエンス(resilience)とは、
 「弾力。復元力。また、病気などからの回復力。強靱さ。」(小学館大辞林)
 という意味ですが、この言葉が防災ワードとして「強靱化」と位置づけられ
 「国土強靱化(ナショナル・レジリエンス)」として、政府で取り組んで
いくこととされています。

 内閣官房等によると、「国土強靱化(ナショナル・レジリエンス)」とは
国家のリスクマネジメントであり、今後起こりえる大規模災害などに対して、
 ・人命を守り、
 ・国家及び社会の重要な機能が致命的な障害を受けず、
 ・国民の財産及び公共施設の被害を最小化し、
 ・迅速な復旧・復興を可能とする
 強くてしなやかな国をつくることであり、そのためにはレジリエンス社会
を構築することだそうです。

 この国土強靱化において重点的に取り組むべきプログラムの中に「救助、
救急、医療活動等」があり、その課題の一つに「災害時における感染症対策」
があります。
 レジリエンスの観点から、感染症対策の基本的な考え方は、
 ・平時から感染症の発生やまん延防止に努め、予防接種事業やサーベイラ
ンス事業などに取り組み、
 ・震災等の災害時には、
  ・手洗いなど避難所等での衛生管理の徹底、
  ・感染者の早期発見・早期治療、
  ・感染者の個室管理、
  ・仮設トイレの管理と充実
 などを実施する。
 この際には、市民向けの感染対策マニュアルや医療従事者に向けた指針の
作成や周知を行うとともに、国立感染症研究所や学会等の専門家による現地
支援・現地指導等が求められているところです。

 もちろん災害時には、水道や電気等のライフラインの途絶、避難所におけ
る避難生活の長期化、環境衛生の悪化により、蚊やダニなどの衛生害虫、ネ
ズミなどの媒介動物の発生など、感染症が発生しやすい状況であることを踏
まえて、対応をしていかなければなりません。
 例えば、昨年の熊本地震で、私が現地で把握した限りでは、
 ・水の確保が困難な場合は、流水による手洗いが容易ではないこと
 ・プッシュ型支援で仮設トイレを各地に設置したことでトイレ不足は解消
  されたが、設置場所に偏りがある、清掃等が不十分など、被災地の方々
  が自ら解決していかないとならない課題もあること
 ・土足禁止エリアの考え方やペットの取り扱いなど、避難所毎のルールに
  違いが生じていたこと
 など、具体的な課題があったところです。
 こうした課題を解決し、国土強靱化を進めるためには、平時から感染症対
策を重要な柱として明確に位置づけ、レジリエンスを意識した取り組みを進
めることが重要です。

 とはいえ、「言うは易く行うは難し」。
 具体的課題の解決に向けては悩ましいことばかりですが、実はレジリエン
スには「精神的回復力」、「逆境力」という心理学用語でもあります。
 ストレスが溜まることも多いですが、心折れることなく感情をコントロー
ルしながら、ポジティブに仕事に取り組んでいくためにも、3.11の想いを胸
に、私もレジリエンス(逆境力)を養っていきたいと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。

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