感染症エクスプレス@厚労省
バックナンバー
メールマガジンのバックナンバーです。

2017-02-24

感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃>>>>>>>>>>>>>>
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   >>>>>>>>>┃@┃厚┃労┃省┃Vol.286(2017年2月24日)
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■ヘッドライン■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
▼トピックス▼
 ◆来週3月1日から7日まで「子ども予防接種週間」です
 ◆薬剤耐性(AMR)対策オススメ動画4「獣医療における慎重使用の取組−世界と日本−」
 ◆「肝炎研究、今、未来」AMED公開報告会を3月11日に開催します(主催:AMED)
▼審議会・研究会等▼
 ◆第3回エイズ・性感染症に関する小委員会を開催しました(2017年2月21日)
 ◆第3回抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会を開催しました(2017年2月21日)
▼感染症発生情報▼
 ◆IDWR 2017年第6週(第6号)(2017年2月24日)
 ◆全国の定点医療機関当たり報告数は23.92〜インフルエンザの発生状況を
  公表しました(2017年2月24日)
 ◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
    (2017年2月17日〜2017年2月24日掲載)
▼編集室より▼
 ◆「あさコラム」vol.43「聖地巡礼」
   浅沼結核感染症課長によるエッセイを不定期にお届けします
 
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 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。
  
 2月21日にエイズ・性感染症に関する小委員会、抗微生物薬適正使用(AMS)
等に関する作業部会を開催しました。
 詳細は本メールマガジンをご覧ください。

 今後も引き続き『感染症エクスプレス@厚労省』をご活用ください。

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▼トピックス▼
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◆来週3月1日から7日まで「子ども予防接種週間」です

 平成29年3月1日(水)〜7日(火)までの7日間、「子ども予防接種週間」
を実施します。
 この時期に、4月からの入園・入学に備え、保護者の方々の予防接種への
関心を高め、接種漏れを見直していただくため、予防接種に関する取組を各
地の協力医療機関等において実施いたします。 
 また、各地の協力医療機関に対して、土日や平日の夜間などに予防接種が
受けられる体制を整備していただくようお願いするとともに、保護者からの
相談対応や広報についても充実させていきます。
 医療機関の皆様におかれましては、予防接種の実施や普及啓発等に、ご理
解とご協力をお願いします。

<平成28年度「子ども予防接種週間」の実施について>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000150611.html 
<日本医師会ホームページ:子ども予防接種週間>
http://www.med.or.jp/vaccine/
<子ども予防接種週間ポスター>
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000150782.pdf 


◆薬剤耐性(AMR)対策オススメ動画4「獣医療における慎重使用の取組−世界と日本−」

 2016年11月11日に開催しました第2回世界獣医師会-世界医師会“One Health”
に関する国際会議のプログラムの一つである「厚生労働省セッション〜薬剤耐
性(AMR)対策〜」において、酪農学園大学獣医学群衛生・環境学分野食品衛生
学教授の田村豊先生に「獣医療における慎重使用の取組−世界と日本−」とい
うタイトルで講演していただきました。

 食用動物に使用される抗菌薬は、家畜の健康を守り、安全な畜産物を安定的
に生産するためにとても重要なものですが、抗菌薬を使用すると薬剤耐性菌が
生じたり、食品を介して人に薬剤耐性菌が伝播し、人の治療で使用される抗菌
薬が効かなくなる可能性もあります。耐性菌の出現を最小限に抑えるためにも、
医療におけるAMR対策とは別に、獣医療での責任ある慎重使用、愛玩動物や環境
でのAMR対策を行うことが重要であることについてお話がありました。

 AMRは人医療、動物その他の関係分野が連携して対応すべき課題です。

 本セッションに参加された方、参加できなかった方も、ご覧いただき今後の
活動に役立てていただけますと幸いです。

<獣医療における慎重使用の取組−世界と日本− 田村豊先生(YouTube)>
https://www.youtube.com/watch?v=frBXXiG8k5g&feature=youtu.be

<One Healthの取り組み>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000113218.html


◆「肝炎研究、今、未来」AMED公開報告会を3月11日に開催します(主催:AMED)

 国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)は、平成28年度肝炎等克服
実用化研究事業の公開報告会「肝炎研究、今、未来」を、3月11日に日経ホール
(東京都千代田区)にて開催します。 
 本事業では、肝炎治療実績の大幅な改善につながるような研究開発を推進し
ています。基礎研究から臨床研究まで幅広いフェイズで研究を支援しており、
国内の研究機関、病院、企業等と連携しています。それにより、肝炎の感染機
構解析、病態解明、肝がん発生メカニズムの解析、肝炎ウイルスのゲノム解析、
治療指針に関する研究、抗ウイルス薬実用化に向けての研究等、多様な切り口
から研究開発が進められています。
 入場は無料で、事前登録の上、どなたでも参加できます。プログラムやお申
込み等の詳細は以下のURLからご確認ください。
 
<AMED公開報告会 概要>
http://www.amed.go.jp/news/event/kanen170311.html 

<シンポジウム開催案内>
http://www.amed.go.jp/content/files/jp/info/kanen170311_flyer.pdf

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▼審議会・研究会等▼
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◆第3回エイズ・性感染症に関する小委員会を開催しました(2017年2月21日)

 2月21日に第3回エイズ・性感染症に関する小委員会を開催しました。
 本委員会では、これまでの委員等の発言を踏まえて新しい予防指針の構成
案などが示され、それぞれの内容について具体的に議論されました。
 今後は新しい予防指針案が示され、議論される予定です。

<エイズ・性感染症に関する小委員会>
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei.html?tid=403928

◆第3回抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会を開催しました(2017年2月21日)

 薬剤耐性(AMR)対策アクションプランの目標のひとつである抗微生物薬の
適正使用推進のための作業部会を開催しました。作成中の「抗微生物薬の使用
手引き(第一版)」の完成に向けて、細部にわたり活発な議論が行われました。

<薬剤耐性(AMR)に関する小委員会>
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000152006.html

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▼感染症発生情報▼
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■国内の感染症発生状況

◆IDWR 2017年第6週(第6号)(2017年2月24日)

 インフルエンザの定点医療機関当たり報告数は2週連続で減少しています。
また、感染性胃腸炎(ロタウイルスに限る)の定点医療機関当たり報告数は
増加しました。
 
<IDWR 感染症発生動向調査週報>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2017.html


◆全国の定点医療機関当たり報告数は23.92〜インフルエンザの発生状況を
公表しました(2017年2月24日)

 2017年第7週(2月13日〜2月19日)のデータを公表しました。
 全国の定点医療機関当たり報告数は23.92となり、前週の28.57よりも減少
しました。

<インフルエンザに関する報道発表資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou01/houdou.html


■海外の感染症発生状況

◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
 (2017年2月17日〜2017年2月24日掲載)
2017年02月23日 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新4)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/02231122.html
2017年02月22日 ワクチンと予防接種のための世界同盟
http://www.forth.go.jp/topics/2017/02221531.html
2017年02月21日 ハンタウイルス(ソウルウイルス)の発生報告−米国とカナダ
http://www.forth.go.jp/topics/2017/02211453.html
2017年02月21日 鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況 (更新3)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/02211146.html
2017年02月20日 アメリカ大陸の黄熱の発生状況(更新4)
http://www.forth.go.jp/topics/2017/02201021.html
2017年02月17日 マラリア患者の発生増加 ―アメリカ大陸
http://www.forth.go.jp/topics/2017/02171602.html

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▼編集室からのお知らせ▼
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◆「あさコラム」vol.43「聖地巡礼」

 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課長の浅沼一成です。

 季節性インフルエンザの流行が落ち着いてきたわが国ですが、お隣の中国
の鳥インフルエンザA(H7N9)の流行が気になります。
 中国の国家衛生・計画生育委員会が発表した2017年(平成29年)1月の鳥
インフルエンザA(H7N9)のヒト感染例は192例(うち死亡79例)。
 現時点では、ヒトからヒトへの持続的な感染は確認されていませんが、発
生地域に渡航・滞在する場合には手洗いを励行し、生きた鳥を扱う市場や家
禽飼育場への立入を避けていただくなどの注意が必要です。
 私たちも鳥インフルエンザA(H7N9)に関する情報収集に努めていきたい
と思います。

 さて、昨年2016年(平成28年)、巷の話題となった日本映画ベスト3とい
えば、
 ・「シン・ゴジラ」(庵野秀明総監督)
 ・「この世界の片隅に」(片渕須直監督)
 ・「君の名は。」(新海誠監督)
 ではないでしょうか。
 (※異論がある方もいるとは思いますが…)

 私も劇場で鑑賞しましたが、それぞれの作品自体の素晴らしさに加え、
これら3作品に共通することは、舞台となった場所や風景の細やかな描写ぶ
りです。
 その描写が多くの観客の皆さんの心に刺さったこともあり、大ヒットにつ
ながったと考えています。
 「シン・ゴジラ」の大田区・蒲田東口商店街や「この世界の片隅に」の呉
市・小春橋、「君の名は。」の新宿区・四谷の須賀神社など、作品の関連場
所への訪問は「聖地巡礼」といわれ、週末になると多くの人々がこれら
の場所に訪れています。
 (※ちなみに、ゴジラ上陸の時は、私の家も避難対象でした)

 さて、この「聖地巡礼」とは、実在の町や風景を取り込んだ大人向けアニ
メのファンがその地を訪れ、作品に想いを馳せるというムーブメント。
 古くは1990年代から聖地巡礼の原点があったようですが、2000年代以降に、
「らき☆すた」等、緻密な背景描写が話題となったアニメがきっかけとなり、
この動きが活発化しました。
 巡礼効果で町おこしを狙った自治体が、アニメや映画・ドラマとタイアッ
プして町を取り上げてもらった結果、観光スポットとして集客力がアップし
たとの話もあります。
 ネット情報や「聖地巡礼マップ」という便利なWebサービスも充実し、昨
年には「聖地巡礼」がユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされるなど、
広く世の中に認知されるようになりました。
 その一方、騒音や早朝深夜の訪問、住宅地への立ち入りなど、聖地巡礼に
関わる苦情も増えており、「聖地巡礼マップ」のサイト上や制作会社等から
注意喚起を行っている状況です。

 そもそも、聖地巡礼とは「信者が聖地を参拝して巡り歩くこと(三省堂・
大辞林)」で、宗教上の行為。
 特に、イスラム教のハッジ(大巡礼)は有名で、毎年イスラム暦の12月
(概ね9月〜10月)に、世界中から数百万人のイスラム教信者がサウジアラ
ビアの聖地メッカを目指します。

 こちらの聖地巡礼について心配なことは、何といっても感染症。
 毎年、この時期に感染症が流行するリスクが高くなるとして、外務省から
もサウジアラビアへの渡航者に対して感染症予防を促しています。
 近年では、中東呼吸器症候群(MERS)、髄膜炎菌性髄膜炎、インフルエン
ザなどが注目されていますが、様々の国から多数の人々が集まるのですから、
その他の感染も含めて注意が必要です。

 具体的には、渡航前にはトラベルクリニック等の医療機関にご相談いただ
き、髄膜炎菌性髄膜炎やインフルエンザなどのワクチン接種を実施したり、
渡航先ではラクダに接触しない、未殺菌の乳や生肉などや不衛生な状況で調
理された食品を摂取しないなど、感染症予防を意識した行動を取って頂ける
ようにお願いしています。
 また、早期診断・早期治療のために、帰国時に発熱などの症状がある場合
には検疫所に申し出ていただくとともに、帰国後に症状が起こり医療機関を
受診した場合には、海外に渡航していたことを必ずお伝えいただくよう、検
疫所や旅行会社などを通じて啓発普及にも取り組んでいます。

 映画にしても、宗教にしても、「聖地巡礼」の際には事前によく調べ、節
度のある行動を心がけたいもの。
 皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

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