感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃>>>>>>>>>>>>>>
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>>>>>>>>>┃@┃厚┃労┃省┃Vol.280(2017年1月13日)
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■ヘッドライン■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
▼トピックス▼
◆ 横浜検疫所で感染症対策総合訓練(実働訓練)が行われました
(2017年1月10日)
◆ インフルエンザにご注意ください
▼感染症発生情報▼
◆IDWR 2016年第51・52週(第51・52合併号)(2017年1月16日掲載予定)
◆全国の定点医療機関当たり報告数は10.58〜インフルエンザの発生状況
を公表しました(2017年1月13日)
◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
(2017年1月6日〜2017年1月13日掲載)
▼編集室より▼
◆「あさコラム」vol.37「備えよ、常に!」
浅沼結核感染症課長によるエッセイを不定期にお届けします
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こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。
横浜検疫所で感染症対策総合訓練(実働訓練)が行われました。
また、インフルエンザの患者数が増えています。自治体および医療従事者の
皆様におかれましては、予防啓発・注意喚起などご対応のほどよろしくお願
いいたします。
詳細は本メールマガジンをご覧ください。
今後も引き続き『感染症エクスプレス@厚労省』をご活用ください。
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▼トピックス▼
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◆ 横浜検疫所で感染症対策総合訓練(実働訓練)が行われました
(2017年1月10日)
1月10日(火)に、大型クルーズ客船を舞台に、横浜港への寄港直前になっ
て新型インフルエンザを疑う乗客が複数発生した想定で感染症対策総合訓練
(実働訓練)が実施されました。
多くの見学者が見守る中、横浜検疫所長の開始宣言で訓練を開始しました。
現場指揮所で手順の確認ののち、検疫官が乗船して船長、船医から状況を聴
取し、5チームに分かれて発症した乗客と濃厚接触者に対応しました。
検疫官と現場指揮所の間の報告と指示に沿って措置が進み、疑似症の方の
病院搬送が関係省庁によって手際よく連携して行われ、すべての乗客が入国
したところで訓練は終了しました。
訓練は様子は、コラムでも取り上げていますのでご覧ください。
◆ インフルエンザにご注意ください
インフルエンザ患者の報告数が増えています。インフルエンザは、感染し
た人のくしゃみや咳の中の飛沫によりうつります。予防法としては、まずは
ワクチン接種、さらに外出後の手洗いを心がけることなどが挙げられます。
感染者との接触後、高熱や倦怠感等があれば、早めに医療機関を受診しま
しょう。ただし、インフルエンザは発症しても検査で検出できるまでに時間
かかるため、検査は発熱後12時間以上経過後に受けることをすすめます。
インフルエンザの診断を受けた方は、周囲の人にうつさないよう、発症し
た後5日間、かつ解熱後2日間(幼児は3日間)たつまでは学校やお仕事はお
休みしましょう。
インフルエンザの治療薬は、回復までの時間を短くする効果はありますが、
ウイルスをすぐに無くしてしまう訳ではありません。症状がすぐによくなら
なくても、医師より伝えられた用法用量を守って服薬しましょう。
<インフルエンザ(総合ページ)>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/index.html
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▼感染症発生情報▼
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■国内の感染症発生状況
◆IDWR 2016年第51・52週(第51・52合併号)(2017年1月16日掲載予定)
<IDWR 感染症発生動向調査週報>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2016.html
◆全国の定点医療機関当たり報告数は10.58〜インフルエンザの発生状況
を公表しました(2017年1月13日)
2017年第1週(1月2日〜1月8日)のデータを公表しました。
全国の定点医療機関当たり報告数は10.58となっています。
<インフルエンザに関する報道発表資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou01/houdou.html
■海外の感染症発生状況
◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
(2017年1月6日〜2017年1月13日掲載)
2017年01月10日 ペストの発生報告 − マダガスカル
http://www.forth.go.jp/topics/2017/01101159.html
2017年01月06日 ジカウイルス感染症の発生状況について
http://www.forth.go.jp/topics/2017/01061409.html
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▼編集室からのお知らせ▼
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◆「あさコラム」vol.38「備えよ、常に!」
こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課長の浅沼一成です。
相変わらず、インフルエンザやノロウイルスが流行しています。
手洗いや咳エチケット(マスク着用)の徹底につきまして、よろしくお願
いいたします。
さて、冬晴れの1月10日、横浜港で新型インフルエンザが発生したことを想
定した訓練が開催されました。
この訓練は「平成28年度 感染症対策総合訓練(実働訓練)」として実施
されたもので、主催は横浜港保健衛生管理運営協議会です。
横浜港は新型インフルエンザが発生した時に海外から入港を集中させる海
港の一つであることから、今回は新型インフルエンザを対象とした訓練とな
りました。
協議会には、横浜検疫所をはじめ、横浜海上保安部、神奈川県警本部、横
浜市消防局、横浜市港湾局等がメンバーになっており、各メンバーから約100
人の方々が参加した本格的な実働訓練でした。
私も横浜検疫所からお誘いを受け、訓練の評価者として見学してきました。
横浜港大さん橋国際客船ターミナルに停泊中の大型クルーズ客船
「ぱしふぃっくびいなす」(26,594トン)を使ったこの訓練の想定は、世界
一周クルーズの寄港地のX国で新型インフルエンザに感染した男性が船内で死
亡し、4人の新型インフルエンザ感染の疑い患者さんと100人の濃厚接触者の方
がいるとのこと。
訓練は着岸検疫から始まり、船長と船医から船内状況の聴取、医務室での
重症患者さんへの対応、客室での中等症患者さんへの対応、濃厚接触者の方
への対応と続きました。
具体的には、検疫所職員が防護服(PPE)を着用し、検疫医官が患者さんへ
の問診、体温測定、検体採取などを行い、検疫官が「陰圧バッグ」に収容さ
れた患者さんを船外に搬出。
防護服を着用しての処置は動きが制限されて難しそうだなぁと思って見学し
ていましたが、さすがは検疫医官のドクターたち。
体温測定や検体採取等について、難なくこなしていました。
さらに、消防局の救急車や民間救急車による患者搬送、県警の協力による検
体搬送、健康監視者の方々へのCIQ手続きや船内等の消毒の訓練なども実施。
検疫医官が同乗した救急車で、第一種感染症指定医療機関の横浜市民病院へ
患者さんを搬送。
また、患者検体は県警のパトカーで横浜検疫所輸入食品・検疫検査センター
に搬送されました。
圧巻はインドネシア語しか話せない濃厚接触者の方への対応訓練。
本物のインドネシア人の方(※クルーズ船のクルーの方だそうです)に患者
さん役をお願いしての訓練でした。
検疫医官が携帯電話をハンズフリーにして、電話通訳を用いて問診や検疫法
に基づく措置についての説明を実施。
コミュニケーションを上手に取りながら、適切に対応できていたと思います。
わが国が新型インフルエンザ対策に取り組んで久しいですが、鳥インフルエ
ンザの発生動向や医療提供体制の確認、被害想定の見直し、抗インフルエンザ
薬の備蓄の多様化、ワクチンのスピーディーな製造方法の開発、新型インフル
エンザワークショップの開催等による普及啓発の推進など、今後とも対策の充
実や見直し等に努めていかなければなりません。
そうした中で、空港や海港におけるこうした実働訓練は、新型インフルエン
ザ対策における実務の確認のみならず、訓練の成果がエボラ出血熱などの新興・
再興感染症対策にも応用が利きます。
また、訓練で生じた課題を解決していくことで、より精度が高い対策につな
がっていきます。
新型インフルエンザ対策について「正確な情報を入手し、正しく怖がること
が大切」と仰ったのは、厚生科学審議会感染症部会新型インフルエンザ対策に
関する小委員会委員長の岡部信彦先生(川崎市健康安全研究所所長)ですが、
その奥義は「抜かりなく準備すること」。
ボーイスカウトの標語のとおり「備えよ、常に!」が重要です。
過剰に恐怖を煽る情報が流れても「備えあれば憂いなし」なのです。
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