感染症エクスプレス@厚労省
バックナンバー
メールマガジンのバックナンバーです。

2016-09-23

感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┓
┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃>>>>>>>>>>>>>>
┗━┻━┻━┻━┻━┻━╋━╋━╋━╋━┓
   >>>>>>>>>┃@┃厚┃労┃省┃Vol.265(2016年9月23日)
   >>>>>>>>>┗━┻━┻━┻━┛


■ヘッドライン■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

▼トピックス▼  
 ◆明日9月24日から30日は結核予防週間です
 ◆国立感染症研究所の一般公開のお知らせ
▼審議会・研究会等▼
 ◆「新型インフルエンザ対策に関する小委員会 第1回公衆衛生対策作業
  班会議」を開催しました(2016年9月14日)
▼感染症発生情報▼
 ◆IDWR 2016年第36週(第36号)(2016年9月26日掲載予定)
 ◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
    (2016年9月16日〜9月23日掲載)
▼編集室より▼
 ◆「あさコラム」vol.22「カメ犬」
   浅沼結核感染症課長によるエッセイを不定期にお届けします
 
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
  
 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。
  
 明日9月24日から結核予防週間です。厚生労働省ホームページにポスターを
掲載しておりますので、医療関係者の皆様におかれましては、啓発にご活用
ください。
 また「新型インフルエンザ対策に関する小委員会 第1回公衆衛生対策作
業班会議」を開催しました。
 詳細は本メールマガジンをご覧ください。

 今後も引き続き『感染症エクスプレス@厚労省』をご活用ください。

   
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼トピックス▼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆明日9月24日から30日は結核予防週間です
  “知ってますか?「結核」が現代の病気だってコト”
 〜日本では、1日に50人、年間18,000人が新たに発症し、2,000人の方が亡
くなっています。「結核」は今でも私達の身近にある病気です。2週間以上、
咳やたんが続く場合は早めの受診を〜

 厚生労働省では、毎年、9月24日から30日を結核予防週間として、広く国民
の皆様に、結核についての正しい理解を深めていただく期間としています。

 結核は、化学療法により完治する病気ですが、きちんと服薬しないと、治
療が困難な多剤耐性結核となることもあります。
 結核のまん延を防止するため、結核患者が確実に服薬して治療を完遂でき
るよう、医療機関や薬局等の地域の関係者の皆さまの協力をいただき、地域
全体で結核患者を支援することが重要です。

 結核患者の4割が80歳を超えています。高齢者の結核治療には、周囲の方
々のサポートがより重要となります。

 明日9月24日からの結核予防週間を一つのきっかけとして、「結核」は過
去の病気ではなく、結核患者が確実に服薬を行い、治療を完遂するには、医
療従事者の方々をはじめとした地域全体の協力が不可欠ですので、ご協力を
お願いいたします。

○長引く咳等の症状を訴える方が受診された際には、結核の可能性も視野に
 入れた診療をお願いいたします。
○医療従事者は、結核患者と接触する機会が比較的多いと思われますので、
 長引く咳等、体調が思わしくない場合は、速やかに医師の診察を受けるよ
 うお願いいたします。

<厚生労働省:結核について> ※結核予防のポスターもぜひ御活用ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou03/index.html
<厚生労働省:平成27年結核登録者情報調査年報集計結果>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000132952.html


◆国立感染症研究所の一般公開のお知らせ

 来週10月1日(土)、東京都新宿区の国立感染症研究所戸山庁舎にて一般
公開を開催いたします。

 実験室体験、手洗い実習、標本展示などのほか
・講演会(テーマ:ジカウイルス感染症)
・感染症クイズ(テーマ:蚊、肝炎、アウトブレイク探偵)
・パネル展示
(テーマ:生まれてくる赤ちゃんに影響する感染症、ハンセン病、動く遺伝
 子と感染症、お口の中へGO!自分の口腔細菌を探せ!病原体の種類、感
 染研のお仕事)など
の催しものを用意しております。

 また、ご家族向けの感染症ゲーム、蚊の模型工作、ジグソーパズルなど皆
さまで楽しめるコーナーもあります。

 多くの皆様のご来場をお待ちしております。

<国立感染症研究所:一般公開のお知らせ>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/open-campus/openhouse.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼審議会・研究会等▼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆「新型インフルエンザ対策に関する小委員会 第1回公衆衛生対策作業班
 会議」を開催しました(2016年9月14日)

 9月14日に「新型インフルエンザ対策に関する小委員会 第1回公衆衛生対
策作業班会議」を開催しました。
 新型インフルエンザにおける被害想定について、新たな調査研究の手法に
ついて議論されました。
 デルファイ法を利用し専門家の見解を集約するなど、未知のパンデミック
における不確実性に対応した感染症数理モデルを作成するとともに、今後、
我が国の医療体制等の影響を踏まえた新たなモデルの作成に着手することが
了承されました。

<厚生労働省:新型インフルエンザ対策に関する小委員会 第1回公衆衛生対策作業班会議>
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000135947.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼感染症発生情報▼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■国内の感染症発生状況

◆IDWR 2016年第36週(第36号)(2016年9月26日掲載予定)

IDWR(感染症発生動向調査週報)2016年第35週(第35号)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2016.html


■海外の感染症発生状況

◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報(2016年9月16日〜9月23日掲載)
2016年09月21日中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)の発生(更新25)
http://www.forth.go.jp/topics/2016/09211100.html
2016年09月20日黄熱の発生状況(更新20)
http://www.forth.go.jp/topics/2016/09201444.html
2016年09月20日中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)の発生(更新24)
http://www.forth.go.jp/topics/2016/09201326.html
2016年09月16日ジカウイルス感染症の発生状況 (更新31)
http://www.forth.go.jp/topics/2016/09161357.html


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼編集室からのお知らせ▼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆「あさコラム」vol.22「カメ犬」

 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課長の浅沼一成です。
	
 前回、麻しんの予防接種歴にかけて、記憶と記録のお話をいたしましたが、
その直後、横浜DeNAベイスターズの三浦大輔投手が引退を発表しました。
 平成3年(1991年)に入団し、横浜ひと筋25年。
 リーゼントが似合うハマの番長として、まさに記憶と記録に残る投手でした。
	
 さて、その三浦投手、現在の背番号は18番ですが、入団時の背番号は何番だ
ったでしょうか?
 ・・・といった、マニアックな質問を記憶だけで正解できるのは、コアな横浜
ファンのみだけではないでしょうか?
 それほど、大事なことの確認について、過去の記憶だけに頼るのはいかがな
ものかと、思うのです。
 やはり、記録は大切ですね。
	
 さて、今回の話題は「カメ犬(かめいぬ)」です。
 カメ犬と聞くと、皆さんはどんな犬を想像されますか?
 中には「亀の甲羅を背負った犬」を思い浮かべた方がいらっしゃるかも知れ
ませんね。
 かつての私もそうでした。
 しかし、赤塚不二夫さんのマンガのウナギイヌじゃあるまいし、さすがにそ
んな犬は存在していません。
	
 一説では、明治時代に西洋人が「Come here!」と飼い犬を呼んだところから、
カメ(Come)を犬の意味としてとらえ、カメ犬は西洋犬のことであるとされて
います。
 この説はかなり有力なのですが、他にもカメ犬は「噛む犬」、「オオカミの
ような犬」という説もあるようです。
 諸説ありますが、私が初めてカメ犬の存在を知ったのは、ハマの番長が一軍
デビューした平成4年(1992年)、秋田県鷹巣保健所勤務の時でした。
	
 秋田といえば、ご存じ「秋田犬」という、由緒正しい日本犬のふるさとです。
 今や天然記念物の日本犬種のひとつである秋田犬、かの渋谷の忠犬ハチ公で
も有名です。
 実は、「秋田犬」は「あきたけん」ではなく、「あきたいぬ」と読むのです。
(ちなみに、「あきたけん」と読むヒトは、秋田県外のヒトとのこと。)

 その秋田、県北地方の大館市や鷹巣町や北秋田郡(現在の北秋田市)では、
秋田犬以外の雑種のことを「カメ犬」と呼んでいました。
 例えば、秋田犬と秋田犬以外の犬とを交配させた雑種を大型犬として育て、
熊や鹿の狩猟をしていたマタギの狩猟犬として活躍していた犬もカメ犬。
 明治時代、小坂鉱山で指導していたドイツ人技師が連れてきたドイツ原産の
シェパードなどの洋犬と秋田犬を交配させて、闘犬などで活躍していた犬もカ
メ犬。
 同じくドイツ原産のダックスフントと秋田犬と交配させて誕生した胴長短足
の犬も、カメ犬。
 もちろん、ただの雑種犬もカメ犬として呼ばれていて、何が何だか当時の私
は戸惑うばかり。
	
 確かに、ドイツ原産などの洋犬との交配が多い秋田のカメ犬ですので、その
言葉の由来は「Come here!」説にも近いなぁという気もします。
 しかし、ドイツ語だとComeはKommですから、「コム犬」になってもおかしく
はないのですけれども・・・。
 その一方、秋田、県北地方と馴染みが深い津軽弁では、犬のことを「カメ」と
呼ぶと記述されている文献もあるとか。
 横浜や神戸など海外との往来が多い港町ならともかく、秋田の山間部におけ
る犬の呼称であることを考えますと、カメ犬は外来語説ではなく、方言説の方
がしっくりきます。
 また、ポチやタロウ、シロのように、カメは当時の犬の名前としてつけられ
ていたことから、一般的に犬をカメと呼ぶようになった説もあります。
 う〜ん、秋の夜長にカメ犬の謎は深まります。
	
 さて、9月28日は狂犬病ワクチンを開発したパスツールの命日を起源にした
世界狂犬病デー。
 狂犬病対策に取り組んでいた当時の鷹巣保健所獣医師の中田克平さんが、東
京から鷹巣町に来たばかりの私に、嬉しそうに熱く語ってくれたカメ犬のうん
ちく。
 中田さんや他の狂犬病担当の皆さんを思い出す時、どうしてもカメ犬のこと
も一緒に思い出すのでありました。

<本コラムの感想、ご質問、ご要望など>
http://kansenshomerumaga.mhlw.go.jp/
⇒「メルマガの内容に関するお問合せ」をクリックするとメール作成画面が立ち上がります。
<バックナンバー>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000116724.html



■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■

『感染症エクスプレス@厚労省』の登録・変更は、ご自身のアドレスで
のみ可能です。
 配信先の変更は、不要になったアドレスを配信停止いただき、新しい
アドレスで新規に登録をお願いします。
※携帯電話等のキャリアドメインは登録できません。

●新規登録・配信停止・配信先変更
 http://kansenshomerumaga.mhlw.go.jp/
●バックナンバー
 http://kansenshomerumaga.mhlw.go.jp/backnumber/
●お問い合わせ(登録の変更は上記にて承ります)
 https://mhlw.asp.3mail.jp/inquiry/
●内容に関するご意見
 kansenshomail@mhlw.go.jp

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■

○当メールマガジンは外部の電子メール配信サービスを利用して行っています。
○登録していないにもかかわらず当メールマガジンが配信された場合は、他の方が
 間違えて登録した可能性がありますので、配信停止のお手続きをお願いします。
○当メールマガジンの送信元アドレスは送信専用となっています。
○携帯メールなどには対応しておりません。
○当メールマガジンは等幅フォントでの閲覧をおすすめします。
○当メールマガジンの内容の全部または一部については、私的使用または引用など
 著作権法上認められた行為として、出所を明示することにより引用、転載、複製
 を行うことができます。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
Copyright (C) 厚生労働省(2011年)〒100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
Copyright (C) Ministry of Health, Labour and Welfare, All Right reserved.
          
©  2011 Ministry of Health, Labour and Welfare, All Right reserved.