感染症エクスプレス@厚労省
バックナンバー
メールマガジンのバックナンバーです。

2016-07-22

感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃>>>>>>>>>>>>>>
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   >>>>>>>>>┃@┃厚┃労┃省┃Vol.257(2016年7月22日)
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■ヘッドライン■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

▼トピックス▼  
 ◆マダニにご注意ください
 ◆日本とブラジルの研究者によるワークショップが開催されました
▼感染症発生情報▼
 ◆IDWR 2016年第27週(第27号)(2016年7月25日掲載予定)
 ◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報
    (2016年7月15日〜7月22日掲載)
▼編集室より▼
 ◆「あさコラム」vol.14「ともだち」
   浅沼結核感染症課長によるエッセイを不定期にお届けします
        
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 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。
  
 先週、蚊媒介感染症の診療ガイドラインがアップデートされました。
ジカウイルス感染症について、日本とブラジルの研究者によるワーク
ショップが開催されました。
 また、夏はマダニが活動的になる時期でもあります。マダニが媒介する
感染症もありますので、マダニにもお気をつけください。
 詳細は本メールマガジンをご覧ください。

 今後も引き続き『感染症エクスプレス@厚労省』をご活用ください。
   
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▼トピックス▼
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◆マダニにご注意ください

5月から8月にかけての夏の時期は、マダニが活動的になります。

 マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」
を予防するためには、マダニに咬まれないようにすることが重要です。
 これは、SFTSだけではなく、国内で毎年多くの報告例がある、つつが虫病や
日本紅斑熱など、ダニが媒介する他の疾患の予防のためにも有効です。
 農作業やレジャーなどで、森林や草むら、ヤブなどに入る場合には十分
注意しましょう。
 長袖・長ズボン(シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の
中に入れる、または登山用スパッツを着用する)、足を完全に覆う靴
(サンダル等は避ける)、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等、肌の
露出を少なくしましょう。

 マダニに咬まれていることに気づいたら無理に引き抜こうとせず、医療機関
(皮膚科)で処置を受けてください。
 また、マダニに咬まれた後、数週間程度は体調の変化に注意し、発熱等
の症状が認められた場合は医療機関で診察を受けてください。

 医師が患者をSFTSと診断した場合、直ちに届出が必要となります。
 これまでに、約200名の患者が報告されています。
 医療機関の皆様におかれましては、引き続きご協力お願いします。

<厚生労働省:重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/sfts.html
<国立感染症研究所:重症熱性血小板減少症候群(SFTS)>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/sfts/3143-sfts.html


◆日本とブラジルの研究者によるワークショップが開催されました

 去る7月12日・13日に国立感染症研究所において、ジカウイルス感染症
対策研究に関する日本とブラジルの研究者によるワークショップが開催
されました。

 4名のブラジル人研究者を招聘し、日本人研究者との間で活発な討論が
行われました。これを契機に国内のジカウイルス感染症研究が加速される
ものと期待されます。


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▼感染症発生情報▼
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■国内の感染症発生状況

◆IDWR 2016年第27週(第27号)(2016年7月25日掲載予定)

IDWR(感染症発生動向調査週報)2016年第26週(第26号)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2016.html


■海外の感染症発生状況

◆厚生労働省検疫所(FORTH):海外の感染症情報(2016年7月15日〜7月22日掲載)
2016年07月21日腸管出血性大腸菌の発生について−イギリス
http://www.forth.go.jp/topics/2016/07211312.html
2016年07月19日黄熱の発生状況(更新11)
http://www.forth.go.jp/topics/2016/07191412.html
2016年07月15日ジカウイルス感染症の発生状況(更新22)
http://www.forth.go.jp/topics/2016/07151510.html

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▼編集室からのお知らせ▼
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◆「あさコラム」vol.14「ともだち」

 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課長の浅沼一成です。
 各地から梅雨明けの報告、これから本格的な夏到来ですね。

 さて、先日、放送作家の草分け的存在で、放送業界で長く活躍された永 六輔
さんが肺炎で逝去されたとの報道がありました。
 心からご冥福をお祈りいたします。

 永さんはテレビ業界の草創期に人気番組を手がけるとともに、自らもラジオの
パーソナリティとしても活躍されていました。
 また、国民的歌謡曲の「上を向いて歩こう」などの作詞、ベストセラー
「大往生」の執筆など、作詞家、作家としても業績を残しています。

 その永さんが作詞した歌のなかに、坂本 九さんの「ともだち」という歌があり
ます。
 昭和39年(1964年)10月中旬、全国社会福祉協議会の更井さんという方が、
ベッドスクールの仙台市立西多賀小・中学校療養所分校(現在の西多賀支援学校)
を訪問しました。その時に、ハンディにも負けず頑張っている子どもたちが
「人気歌手の坂本 九さんにベッドスクールの歌をぜひ歌ってほしい」との声が
ありました。
 更井さんは、子どもたちのこの想いを高校時代の同級生である永さんに相談した
ところ、永さんは快く受託。
 こうして誕生した歌が「ともだち」ですが、実はこの歌はベッドスクールの
歌だけに留まらなかったのです。

 昭和40年(1965年)3月13日、日本武道館にて開催された「第2回 あゆみの箱
チャリティーコンサート」で、坂本さんがこの「ともだち」を初めて披露しました。
 「あゆみの箱」は、俳優の伴 淳三郎さんと森繁 久彌さんの呼びかけで生まれた
福祉のための社団法人ですが、そのきっかけのひとつが小児麻痺、ポリオでした。
 「この募金箱で、手足の不自由な子どもたちが歩めるように」との思いを込め、
法人と募金箱は『あゆみの箱』と名付けられました。
 坂本さんの歌った「ともだち」は、『あゆみの箱』のチャリティーテーマソング
としても大ヒット。
 翌年の昭和41年(1966年)には、第38回選抜高等学校野球大会の入場行進曲にも
選ばれました。

 WHO(世界保健機関)で活躍された尾身 茂先生や国立感染症研究所の先生方
などの献身的な取り組みのおかげもあり、今では世界におけるポリオの根絶は
目前となっています。
 しかし、昭和30年代当時のわが国では、ポリオは感染症対策の大きな課題の一つ
でした。
 東京大学名誉教授の平山 宗宏先生の文献によりますと、当時は夏休みの時期に
なると、隔離病室はポリオ、日本脳炎、疫痢の患者さんで一杯という状況だった
そうです。

 その後、昭和36年(1961年)のポリオの生ワクチンの緊急輸入やNHKのキャン
ペーン運動、ポリオサーベイランス事業、ワクチンの定期接種化など、当時の
古井 喜実 厚生大臣をはじめとする先人の方々の英断とご尽力により公衆衛生
施策の充実が図られた結果、わが国のポリオは根絶、たくさんの子どもたちの
未来を豊かにしてくれました。
 私もその子どもたちの一人だったんだなと、永さんの追悼番組で流れていた
「ともだち」を聴きながら、感慨にふけりました。

 告知です。
 7月27日(水)20:10〜、ラジオNIKKEI「感染症TODAY」という番組で、「わが国
の薬剤耐性対策アクションプランについて」が放送されます。
 インターネットラジオサービスでも聴けますので、ご興味のある方はぜひ
お聴き下さい。

 では、次回もどうぞよろしくお願いします。

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