感染症エクスプレス@厚労省
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メールマガジンのバックナンバーです。

2013-07-05

感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃ >>>>>>>>>>>>>>
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 >>>>>>>>>>>> ┃@┃厚┃労┃省┃Vol.105(2013年07月05日)
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■ヘッドライン□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■


▼トピックス▼
 ◆風しんの2013年第25週(2013年6月17日~6月23日)の速報データ
  を7月2日に公表しました
 ◆中国における鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況について(協力依頼)
 ◆中東呼吸器症候群(MERS)に関する情報提供について(協力依頼)

▼感染症発生情報▼
 ◆IDWR(感染症発生動向調査 週報)2013年第25週(第25号)(2013年
  7月5日発行)

▼特別企画~新型インフルエンザ等政府対策行動計画を解説します~▼
 ◆新型インフルエンザ等対策における予防・まん延防止


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 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。

 今夏以降、一時的に麻しん風しん混合ワクチンが不足する可能性があり
ます。医療関係者の皆さまには、安定供給の目途がつくまでの間、効果的
な先天性風しん症候群の発生の予防と今後の安定的な定期接種が実施でき
るよう、情報提供と協力依頼を行っています。任意の予防接種の優先順位
など詳細はトピックスをご覧ください。

 今後も引き続き『感染症エクスプレス@厚労省』をご活用ください。


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▼トピックス▼
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【風しん】
◆風しんの2013年第25週(2013年6月17日~6月23日)の速報データ
 を7月2日に公表しました

 風しんの第25週の報告数は504例であり、2013年の累計の報告数は
11,489例となりました。
 第25週の都道府県別の報告数は、大阪(120)、東京都(88)、神奈川県
(55)、兵庫県(37)、千葉県(22)、埼玉県(22)の順であり、近畿地方
や関東地方を中心に都市部での報告が多く見られます。

 麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の供給量に関し、5月以降の
任意の予防接種者数が急激に増加しており(5月に推計約32万回接種、6
月に推計約36万回接種)、現在の接種者数の水準がこのまま続いた場合、
今夏以降にMRワクチンが一時的に不足する恐れが出ています。そのため、
安定供給の目途がつくまでの間、効果的な先天性風しん症候群の発生の予
防及び今後の安定的な定期接種の実施のため、任意の予防接種について、
妊婦の周囲の方、及び妊娠希望者又は妊娠する可能性の高い方で、抗体価
が十分であると確認できた方以外の方が優先して接種を実施できるよう、
ホームページ等において情報提供と協力依頼を行っています。

 また、風しんワクチン安定供給対策についての協力依頼、市町村等にお
いて風しんの予防接種の助成事業を開始する場合の対応についての協力依
頼通知を発出しました。

<風しんについて(厚生労働省)>
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/index.html



【鳥インフルエンザA(H7N9)】
◆中国における鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況について(協力依頼)

患者数:133名(うち死者数:43名) 7月5日現在。

 世界保健機構(WHO)によると、遡り調査によって1名の新たな患者(4月
25日発症)が中国江蘇省において確認されています。死者は、先月の中国
衛生生育委員会による発表から4名増えています。

 各医療機関におかれましては、引き続き、38度以上の発熱と急性呼吸器
症状を呈し、症状や所見、渡航歴、動物との接触歴等から鳥インフルエンザ
A(H7N9)を疑う患者を診察した場合は、最寄りの保健所へ情報提供いただ
くよう、ご協力のほどお願いします。



【コロナウイルス感染症】
◆中東呼吸器症候群(MERS)に関する情報提供について(協力依頼)

 これまでにMERSであると確定された患者の数は、WHOの集計によると、
先週と変わらず77名(うち40名死亡)です。

 発生国は、現在のところ、ヨルダン、カタール、サウジアラビア及びアラ
ブ首長国連邦といった中東地域の国です。英国、イタリア、ドイツ、フラン
ス及びチュニジアからも患者の報告はありますが、これらは全て中東地域へ
の渡航歴のある方もしくはその接触者です。

 各医療機関においては、以下の要件に該当する患者を診察した場合は、最
寄りの各保健所へ情報提供いただくよう、引き続きご協力のほどお願いいた
します。また、平時からの院内感染対策の一層の徹底についてもお願いいた
します。

(情報提供を求める患者の要件)
 38度以上の発熱と咳を伴う急性呼吸器症状を呈し、臨床的又は放射線学
的に実質性肺病変(例:肺炎又はARDS)が疑われる者であり、発症前10日
以内にアラビア半島又はその周辺諸国に渡航又は居住していた者。
 但し、他の感染症によること又は他の病因が明らかな場合は除く。

<新種のコロナウイルスによる感染症の発生について(症例定義の変更)
(通知)>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dl/20120930-01.pdf



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▼感染症発生情報▼
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■国内の感染症発生状況
◆IDWR(感染症発生動向調査 週報)2013年第25週(第25号)(2013年7
 月5日発行)

 手足口病の定点当たりの報告数が7週連続で増加しています。その他、咽
頭結膜熱、ヘルパンギーナ、流行性耳下腺炎の定点あたりの報告数も増加し
ています。

http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl.html



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▼特別企画~新型インフルエンザ等対策政府行動計画を解説します~▼
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【新型インフルエンザ】
 ◆新型インフルエンザ等対策における予防・まん延防止

 新型インフルエンザ等対策政府行動計画では、目的を達成するために国が
実施すべき具体的な対策として、6項目を挙げています。今号では、そのう
ちの「(4)予防・まん延防止」について解説します。

(4)予防・まん延防止
 予防・まん延防止対策の目的は、流行のピークを遅らせて、社会全体で新
型インフルエンザ等に対応するための体制を整える時間を確保することと、
ピーク時の患者数を医療が提供できる範囲内に収めることにあります。対策
には、個人の行動を制限したり、社会・経済活動に影響を与えたりする面が
あるため、発生した新型インフルエンザ等の特性等に応じて内容を見直すこ
ととしています。

 まん延防止のための主な対策としては、新型インフルエンザ等の患者に対
する入院措置や、患者の同居者等の濃厚接触者への健康観察・外出自粛要請
等があります。

 特措法上の緊急事態宣言がされた場合は、必要に応じ、不要不急の外出の
自粛や施設の使用制限などの要請なども行います。また、個人に対しても地
域・職場の対策でも、咳エチケット等の基本的な感染対策の徹底を促します。

 予防接種に関しては、政府対策本部長(内閣総理大臣)が緊急の必要があ
ると認めると「特定接種」が行われます。特定接種は基本的には住民より先
に開始するため、対象となり得る方には高い公益性・公共性が認められなく
てはなりません。
 このことから接種については、①医療関係者、②新型インフルエンザ等対
策の実施に携わる公務員、③指定公共機関を中心とした事業者(介護福祉事
業者を含む)、④食料品製造業など国民生活・国民経済の安定に寄与する事
業者(③を除く)の順とすることを基本としています。実際の接種対象範囲
や順番は発生時に決定します。
 この特定接種は、備蓄しているプレパンデミックワクチンが有効であれば、
備蓄ワクチンにて実施されますが、その有効性が低い場合には、パンデミッ
クワクチンを用いることとなります。 
 注)対象業種・対象従事者の基準については、政府行動計画本文やガイド
ラインをご参照ください。

 住民への予防接種については、「医学的ハイリスク者」「小児」「成人・
若年者」「高齢者」の4群に分け、発生した新型インフルエンザ等の病原性
等を踏まえ、接種順を決定します。

 予防接種全体の実施のあり方については、発生時に専門家の意見を聴き、
政府対策本部で総合的に判断、決定することになります。(次回「医療(主
要6項目のうちの5)」に続く)

<新型インフルエンザ等行動計画> 
 http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/keikaku/pdf/koudou.pdf


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