感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃ >>>>>>>>>>>>>>
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>>>>>>>>>>>> ┃@┃厚┃労┃省┃Vol.103(2013年06月21日)
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■ヘッドライン□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
▼トピックス▼
◆予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、医薬品等安全対策部会安
全対策調査会(合同開催)を開催しました(2013年6月14日)
◆風しんの2013年第23週(2013年6月3~9日)の速報データが6月
18日に公表されました
◆中東呼吸器症候群(MERS)に関する情報提供について(協力依頼)
▼感染症発生情報▼
◆IDWR(感染症発生動向調査 週報)2013年第23週(第23号)(2013年
6月21日発行)
◆IASR(病原微生物検出情報 月報)
▼特別企画~新型インフルエンザ等政府対策行動計画を解説します~▼
◆新型インフルエンザ等対策における実施体制(主要6項目)
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こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。
子宮頸がん予防ワクチンは、副反応について適切な情報提供ができるまで
の間、積極的な接種勧奨を一時的に差し控えることになりました。詳細はト
ピックスをご覧ください。
今後も引き続き『感染症エクスプレス@厚労省』を日々の感染症診療に
ご活用ください。
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▼トピックス▼
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【予防接種】
◆予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、医薬品等安全対策部会安全対
策調査会(合同開催)を開催しました(2013年6月14日)
ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、不活化ポリオワクチン、インフ
ルエンザワクチン、日本脳炎ワクチンおよび子宮頸がん予防ワクチンの最近
の副反応報告の状況について評価が行われました。
ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、不活化ポリオワクチン、インフ
ルエンザワクチン、日本脳炎ワクチンの副反応の発生状況はこれまでと大き
な変化はないことなどの意見がまとめられました。
子宮頸がん予防ワクチンの副反応の発生状況については、ワクチン接種の
有効性との比較考量の中で、定期接種の実施を中止するほどリスクが高いと
は評価されませんでした。
しかし、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛が子宮頸がん
予防ワクチン接種後に特異的に見られたことから、同副反応の発生頻度等が
より明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積
極的に勧奨すべきではないとされました。
この結論を受け、厚生労働省では6月14日に通知「<ヒトパピローマウイ
ルス感染症の定期接種の対応について(勧告)>」を発出いたしました。
今回の措置は、あくまで一時的な措置であり、より安心して接種を受けて
頂くためのものであります。厚生労働省では、早急に調査を行い、専門家に
よる評価を実施する予定としております。
<副反応検討部会、安全対策調査会(合同開催)配付資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000034g8f.html
<ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種の対応について(勧告)>
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000034kbt.html
HPVワクチン接種の「積極的接種勧奨の差し控え」についてのQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/
→追って掲載される予定です。
【風しん】
◆風しんの2013年第23週(2013年6月3~9日)の速報データが6月18
日に公表されました
2013年第23週(2013年6月3~9日)の速報データが6月18日に公表
されました。
風しんの第23週の報告数は517例であり、2013年の累計の報告数は
10,102例となりました。
第23週の都道府県別の報告数は、大阪(129)、東京都(82)、神奈川県
(59)、兵庫県(52)、鹿児島県(34)の順であり、近畿地方や関東地方を
中心に都市部での報告が多く見られます。
今週は、東京都から今年2例目の先天性風しん症候群の報告があり、累
計で6例(昨年10月から11例)の報告数となりました。
医療機関の皆様におかれては、引き続き、先天性風しん症候群の発生予
防のため、これまで風しんにかかっていない方、予防接種を受けていない
方及び妊娠可能年齢の方への情報提供・注意喚起等への御協力をいただき
ますよう、お願いいたします。
<風しんについて(厚生労働省)>
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/index.html
【コロナウイルス感染症】
◆中東呼吸器症候群(MERS)に関する情報提供について(協力依頼)
現在までに、MERSであると確定された患者の数は68名(うち38名死亡)
です。
発生国は、現在のところ、ヨルダン、カタール、サウジアラビア及びアラ
ブ首長国連邦といった中東地域の国です。英国、イタリア、ドイツ、フラン
ス及びチュニジアからも患者の報告はありますが、これらは全て中東地域へ
の渡航歴のある方もしくはその接触者です。
各医療機関においては、以下の要件に該当する患者を診察した場合は、最
寄りの各保健所へ情報提供いただくよう、引き続きご協力のほどお願いいた
します。また、平時からの院内感染対策の一層の徹底についてもお願いいた
します。
(情報提供を求める患者の要件)
38度以上の発熱と咳を伴う急性呼吸器症状を呈し、臨床的又は放射線学
的に実質性肺病変(例:肺炎又はARDS)が疑われる者であり、発症前10日
以内にアラビア半島又はその周辺諸国に渡航又は居住していた者。
但し、他の感染症によること又は他の病因が明らかな場合は除く。
<新種のコロナウイルスによる感染症の発生について(症例定義の変更)
(通知)>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dl/20120930-01.pdf
参考資料
●検疫所ホームページ●
<中東呼吸器症候群(MERS:マーズ)の発生状況について>
http://www.forth.go.jp/news/2013/06051723.html
●国立感染症研究所ホームページ●
<MERS(マーズ)コロナウイルス(MERS-CoV)>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/ka/hcov-emc/2186-idsc/2686-novelcorona2012.html
<MERSコロナウイルスによる感染事例に関するリスクアセスメントと対応>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/alphabet/mers/2186-idsc/3631-mers-riskassessment.html
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▼感染症発生情報▼
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■国内の感染症発生状況
◆IDWR(感染症発生動向調査 週報)2013年第23週(第23号)(2013年6
月21日発行)
咽頭結膜熱の定点当たりの報告数が5週連続で増加しており、過去5年間
の同じ時期と比べやや多くなっています。その他、手足口病、百日咳、ヘル
パンギーナの定点あたりの報告数も増加しています。
http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl.html
◆IASR(病原微生物検出情報 月報)
【2013年4月号】
特集は風疹・先天性風疹症候群です。感染症発生動向調査、風疹の定期予
防接種制度の変遷、抗体保有率、風疹ウイルスと検査診断、今後の風疹対策
などがまとめられています。
【2013年5月号】
特集は腸管出血性大腸菌感染症です。感染症発生動向調査、集団発生、予
防と対策、2013年速報などがまとめられています。
http://www.nih.go.jp/niid/ja/iasr.html
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▼特別企画~新型インフルエンザ等対策政府行動計画を解説します~▼
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【新型インフルエンザ】
◆新型インフルエンザ等対策におけるサーベイランス・情報収集(主要6
項目)
新型インフルエンザ等対策政府行動計画では、対策について主要6項目が
挙げられています。今号では、その内の2つ目である「サーベイランス・情
報収集」について解説いたします。
(2)サーベイランス・情報収集
新型インフルエンザ等対策では、平時から新型インフルエンザ等の発生に
関する情報を収集・分析し対策に結びつけること、また、その結果を迅速に
情報還元することが重要です。
新型インフルエンザ発生初期には、患者の臨床像等の特徴を把握するため
サーベイランス体制を強化し、全ての新型インフルエンザ患者の発生届出を
お願いすることになります。
届出された情報をもとに、医療機関と連携して、積極的に患者の臨床像等
の特徴を情報収集します。分析した結果については、速やかに地方自治体を
通じて、また本メールマガジンを活用して情報提供していくこととしており
ます。
その後、国内の患者数が増加した場合には、患者の全数把握は中止するこ
ととしております。
把握した流行の開始時期や規模等の情報は、地域における医療体制等の確
保に活用し、地域で流行する病原体の性状(インフルエンザウイルスの亜型
や薬剤耐性等)に関する情報や、重症者の状況に関する情報は、医療機関に
情報還元します。(次回「情報提供・共有(主要6項目)」に続く)
※本メールマガジンは、新型インフルエンザ発生時にいち早く最新の情報
を医療機関へ提供することも目的としておりますので、読者の皆様の周
りでこのメールマガジンをご存じない方がいらしたら、是非これを機会
にお知らせいただければ幸いです。
<新型インフルエンザ等行動計画>
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/keikaku/pdf/koudou.pdf
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