感染症エクスプレス@厚労省
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メールマガジンのバックナンバーです。

2013-05-31

感染症情報を医療者へダイレクトにお届けする、厚生労働省のメールマガジン
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┃感┃染┃症┃エ┃ク┃ス┃プ┃レ┃ス┃ >>>>>>>>>>>>>>
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 >>>>>>>>>>>> ┃@┃厚┃労┃省┃Vol.100(2013年05月31日)
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■ヘッドライン□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■


▼特別企画~新型インフルエンザ等対策行動計画を解説します~▼
 ◆新型インフルエンザ等対策特別措置法と政府行動計画
 ◆新型インフルエンザ等対策の実施に関する基本的な方針
 
▼トピックス▼
 ◆6月1日~7日はHIV検査普及週間です
 ◆風しんの2013年第20週(2013年5月13日~5月19日)の速報データ
  が5月28日に公表されました
 ◆新種のコロナウイルス感染症=中東呼吸器症候群(MERS)に関する情報
  提供について(協力依頼)
 ◆中国における鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況について
 ◆鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスに対する迅速診断キットの反応性
  について

▼感染症発生情報▼
 ◆IDWR(感染症発生動向調査 週報)2013年第20週(第20号)(2013年
  5月31日発行)
 ◆インフルエンザの発生状況を公表しました(2013年5月31日)


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 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課です。

 2011年6月よりスタートした「感染症エクスプレス@厚労省」が本日の
配信で100回を数え、3年目を迎えることになりました。このメールマガジ
ン発行の目的の1つに、万が一の新型インフルエンザ等の発生の際、医療従
事者へ最新の情報を迅速に直接、厚生労働省から提供できることがありまし
た。そこで、今号より100回記念シリーズ企画として、現在作成中の「新型
インフルエンザ等対策行動計画」について、初歩からわかりやすく解説して
いきます。
 今後も一層、内容の充実を図れるよう努めていきますので、引き続きご愛
読いただけましたら幸いです。


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▼特別企画~新型インフルエンザ等対策行動計画を解説します~▼
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【新型インフルエンザ】
◆新型インフルエンザ等対策特別措置法と政府行動計画

 新型インフルエンザ特別措置法(特措法)は、病原性が高い新型インフル
エンザや危険性のある新感染症が発生した場合に、国民の生命と健康を保護
し、国民生活と経済への影響が最小となるようにすることを目的に、2013年
4月に施行されました。
 現在作成中の政府行動計画は、特措法に基づいた初めての行動計画であり、
これまで閣僚会議で決定していた行動計画(最終改定平成23年9月)に特
措法において新たに盛り込まれた各種措置の運用等を追加しております。政
府行動計画は、医学・公衆衛生等を含む幅広い分野の専門家から構成される
新型インフルエンザ等対策有識者会議の意見に基づいて作成されています。
<新型インフルエンザ等対策有識者会議>
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/yusikisyakaigi.html
 

◆新型インフルエンザ等対策の実施に関する基本的な方針
 新型インフルエンザ等対策は、発生の段階や状況の変化に応じて柔軟に対
応する必要があるため、政府行動計画では、基本的な方針として、それらの
各状況で対応できる対策の選択肢を示すこととしています。
 具体的な対策については、次回以降に解説します。(次回「医療機関の役
割分担」に続く)

<新型インフルエンザ等行動計画>
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=060130418&Mode=0



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▼トピックス▼
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【エイズ】
◆6月1日~7日はHIV検査普及週間です

 厚生労働省では、6月1日~7日を「HIV検査普及週間」と定めており、
全国の自治体において、保健所等で実施しているHIV検査(無料・匿名)
を夜間や休日などにも実施して検査・相談体制の強化を図るほか、普及啓
発イベント等を実施します。
 各医療機関におかれては、HIV・エイズの予防啓発及び検査に関する情
報提供など、HIV感染の早期発見・早期治療に向け、引き続きご協力をお
願いします。

〈報道発表資料〉
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000032ijy.html

〈公益財団法人エイズ予防財団〉
http://api-net.jfap.or.jp/event/HivInsWeek/ExaminationWeek2013.html


【風しん】
◆風しんの2013年第20週(2013年5月13日~5月19日)の速報データ
 が5月28日に公表されました

 風しんの第20週の報告数は571例であり、2013年の累計の報告数は
7,540例となりました。
 第20週の都道府県別の報告数は、大阪(132)、東京都(114)、兵庫県
(70)、神奈川県(51)、千葉(33)の順であり、近畿地方や関東地方を中
心に都市部での報告が多く見られます。
 医療機関の皆様におかれては、引き続き、先天性風しん症候群の発生予
防のため、これまで風しんにかかっていない方、予防接種を受けていない
方及び妊娠可能年齢の方への情報提供・注意喚起等への御協力をいただき
ますよう、お願いいたします。
 また、公益社団法人日本周産期・新生児学会及び公益社団法人日本産科
婦人科学会より「赤ちゃんとお母さんの感染予防対策5ヶ条」がまとめら
れています。
 風しんを含めた、母子感染全般に対する情報提供に適宜ご活用下さい。

 詳しくは、下記のホームページ情報などをご参照下さい。
日本周産期・新生児医学会のホームページ(赤ちゃんとお母さんの感染予
防対策5ヶ条):
http://www.jspnm.com/topics/data/topics20130515.pdf

厚生労働省のホームページ( 風しんについて):
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/



【コロナウイルス感染症】
◆新種のコロナウイルス感染症=中東呼吸器症候群(MERS)に関する情報
 提供について(協力依頼)

 2012年9月より、アラビア半島諸国を中心に、発生が報告されている新種
のコロナウイルスによる感染症ですが、今般、ウイルス分類に関する国際委
員会(ICTV)のコロナウイルス研究グループが、本感染症の病原体名を
「Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV)」と命名し
たこと、また、世界保健機関(WHO)も同名称の使用を開始したことを受け
て、今後、厚生労働省では、当該感染症の病原体名を「MERS(マーズ)コロ
ナウイルス」、また、感染症名を「中東呼吸器症候群(MERS)」と呼ぶことと
しました。
 今週も引き続き患者の発生が報告されており、現在までに、MERSである
と確定された患者の数は50名(うち27名死亡)です。発生国は、現在のと
ころ、ヨルダン、カタール、サウジアラビア及びアラブ首長国連邦で、英国、
ドイツ、フランス及びチュニジアから、アラビア半島諸国での感染が疑われ
る輸入症例が報告されています。

 各医療機関においては、以下の要件に該当する患者を診察した場合は、最
寄りの各保健所へ情報提供いただくよう、引き続きご協力のほどお願いしま
す。また、平時からの院内感染対策の一層の徹底についてもお願いいたしま
す。

(情報提供を求める患者の要件)
 38度以上の発熱と咳を伴う急性呼吸器症状を呈し、臨床的又は放射線学
的に実質性肺病変(例:肺炎又はARDS)が疑われる者であり、発症前10日
以内にアラビア半島又はその周辺諸国に渡航又は居住していた者。
 但し、他の感染症によること又は他の病因が明らかな場合は除く。

<新種のコロナウイルスによる感染症の発生について(症例定義の変更)
(通知)>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dl/20120930-01.pdf

参考資料
●検疫所ホームページ●
<新種のコロナウイルス感染症について(更新17)>
http://www.forth.go.jp/topics/2013/05231147.html
<中東で発生している新種のコロナウイルス感染症について (更新18)>
http://www.forth.go.jp/topics/2013/05241532.html
<中東呼吸器症候群(MERS)の発生状況について (更新19)>
http://www.forth.go.jp/topics/2013/05300939.html

●国立感染症研究所ホームページ●
<MERS(マーズ)コロナウイルス(MERS-CoV)>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/ka/hcov-emc/2186-idsc/2686-novelcorona2012.html 



【鳥インフルエンザA(H7N9)】
◆中国における鳥インフルエンザA(H7N9)の発生状況について

 5月29日現在、中国では132名の患者(先週より1名増;北京市6歳小児、
回復)が確認され、うち37名が死亡(先週より1名増)していますが、現在
のところも持続的なヒトからヒトへの感染は確認されていません。


◆鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスに対する迅速診断キットの反応性に
 ついて

 国立感染症研究所が、国内で市販されている20種類のインフルエンザ迅
速診断キットの鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスへの反応性について検
討し、いずれの診断キットも鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスに反応す
ることを確認しました。
 ただし、本検討は、発育鶏卵で培養したウイルス液に対する診断キットの
反応性について検討したものであり、実際に鳥インフルエンザA(H7N9)患
者から採取した検体を用いての検討ではなく、臨床検体を用いた場合の診断
キットへの反応性を保証するものではありませんのでご留意ください。

報告書全文:http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/a/flua-h7n9/2277-flucenter/3578-rdt-130523.html



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▼感染症発生情報▼
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■国内の感染症発生状況
◆IDWR(感染症発生動向調査 週報)2013年第20週(第20号)(2013年5
 月31日発行)

 感染性胃腸炎の定点当たりの報告数が2週連続で増加しており、過去5年
間の同じ時期と比べやや多くなっています。

http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl.html


【インフルエンザ】
◆インフルエンザの発生状況を公表しました(2013年5月31日)

 2013年第21週(2013年5月20日~5月26日)のデータを公表しました。
 2013年第21週の定点当たり報告数は1.21(患者報告数5,981)となり、
前週の定点あたり報告数1.87よりも減少しています。
 定点医療機関からの報告をもとに、定点以外を含む全国の医療機関をこの
1週間に受診した患者数を推計すると約6万人(95%信頼区間:4万人~7万
人)で減少しました。年齢群別では0~4歳、5~9歳、10~14歳がそれぞれ
1万人となっています。
 また、ウイルスの型は、B型が現時点で最も多く検出されています。
 なお、今シーズンのインフルエンザ発生状況の定期的な公表は、今週で終
了します。来シーズン(2013/2014シーズン)の公表は、今年9月からの開
始を予定しています。ご了承ください。

<報道発表資料>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/houdou.html
<インフルエンザウイルス分離・検出速報>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/iasr-inf.html
<インフルエンザ流行レベルマップ(地域ごとの発生状況を地図上に表示)>
https://nesid3g.mhlw.go.jp/Hasseidoko/Levelmap/flu/new_jmap.html



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